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週刊地震情報 2021.8.29 茨城県沖 27日(金)早朝に連続で震度3の地震

2021/08/29 10:31 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週とほぼ同じ水準です。

関東や東北では陸域、海域の地震がどちらも目立ち、西日本は弱い地震が散発的に起きました。震度3以上の地震は2回発生しています。(8月23日~29日10時の集計)

国内:3分の間隔で2度の震度3が発生

茨城県沖の地震
27日(金)5時46分頃、茨城県沖を震源とするマグニチュード4.5、深さ41kmと推定される地震が発生しました。この地震で茨城県水戸市、笠間市、茨城町で震度3を観測しています。そのわずか3分後の5時49分頃にもほぼ同じ震源でマグニチュード5.1、深さ40kmと推定される地震が起き、水戸市や日立市、笠間市、鉾田市などさらに広い範囲で震度3を観測しました。今回の震源は茨城県沖の中でも比較的活動が活発な領域で、地震が多く発生しています。

茨城県沖は地震の発生頻度が高いため、今回のようにわずかな間隔で連続して起きることも時々あります。最近では2018年7月17日に8分の間隔でマグニチュード4.8と4.1の地震が発生しました。

27日(金)の2回の地震以降、茨城県沖での地震活動には大きな変化が見られていません。今回の連続地震を過度に警戒することはないものの、地震が多い領域ですので、普段からの備えをしっかりと行うことが重要です。

世界:サウスサンドウィッチ諸島近海でまたM7超の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きなものは23日(月)にサウスサンドウィッチ諸島近海で発生したマグニチュード7.1の地震です。

日本時間の23日(月)早朝に南極に近いサウスサンドウィッチ諸島近海でマグニチュード7.1の地震が発生しました。この周辺では13日(金)にマグニチュード8.1の地震が発生するなど、地震活動が活発になっています。

一連の活動は南アメリカプレートと、スコシアプレートの境界付近で起きています。詳しく見ていくと、境界の西側で発生した地震と、東側で発生した地震があり、13日(金)のマグニチュード8.1は西側、今回の地震は東側で起きています。地震のメカニズムも前者が逆断層型、後者は正断層型と異なっており、深さも今回の東側の地震の方が少し浅い所です。発生場所は非常に近いものの、タイプとしては別の活動と考えられます。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。