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三重県で危険な「ろうと雲」や「アーチ雲」 竜巻などの突風にも注意

2021/08/20 15:25 ウェザーニュース

20日(金)の午後、三重県明和町(松阪市の隣)で「ろうと雲」が目撃されました。ろうと雲は発達した積乱雲の底から渦巻き状の雲が垂れ下がる現象で、地面や海面にまで達すると「竜巻」と呼ばれます。

今日の東海地方は南から流れ込む湿った空気の影響で雨雲が発達しやすく、特に上空の気圧の谷が通過した午後になって活発な雨雲が通過中です。三重県内には南北に伸びる雨雲の帯が見られ、「ろうと雲」はこの南端付近で発生したと見られます。

大気の状態が不安定 急な雷雨や突風などに注意

鈴鹿市で見られたアーチ雲
また、活発な雨雲が通過した三重県鈴鹿市では「アーチ雲」が見られました。

発達した積乱雲の下で、強い降水などによって形成された冷たく重い空気が下降気流となって地上に到達すると、その気流の先端が周囲にある暖かく軽い空気の下へ潜り込むことで、「ガストフロント」という小規模な寒冷前線が形成されることがあります。そのガストフロントにより発生する雲が、アーチ状に広がることから「アーチ雲」と呼ばれます。

アーチ雲やろうと雲が見られた場合は、竜巻などの突風の危険性が高まっていると考えられます。

雨雲の帯は東に進んでいて、夕方にかけては三重県に加え愛知県内でも突風のおそれがあります。荒天の間は外出を極力控えて、安全な屋内で過ごすようにしてください。また、その後も活発な雨雲が流れこみやすいので油断はできません。
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参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
あまごろうさん
三重県鈴鹿市の空さん