facebook line twitter mail

西日本中心に被害拡大に厳重警戒 大雨は週後半まで続くおそれ

2021/08/17 11:47 ウェザーニュース

今日17日(火)も秋雨前線や前線上に発生した低気圧の影響で、西日本を中心に激しい雨が降っています。これまでの雨で既に被害が発生しているところでは被害の拡大に、まだ発生していないところでは新たな被害の発生に厳重な警戒が必要です。一連の大雨は週後半まで続くと見ています。
>>浸水被害リスク予測

九州の東シナ海側は豪雨災害に最大級の警戒を

17日(火)10時時点の土砂災害危険度
前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる九州の東シナ海側では、雨雲の発達が顕著です。長崎県・雲仙岳では9時50分までの1時間に57.0mmの非常に激しい雨を観測しました。

九州の東シナ海側はこれまでの雨で既に土の中の水分量が多くなっており、土砂災害の危険度が非常に高くなっています。長崎県や佐賀県などでは昼頃にかけて、熊本県や鹿児島県などでは昼過ぎにかけて1時間に60〜70mmほどの非常に激しい雨の降るおそれがあり、被害の発生や拡大に最大級の警戒が必要です。

活発な雨雲が連なる「線状降水帯」が発生すると、1時間に100mmを超えるような猛烈な雨が降るおそれもあります。急な斜面や増水した河川など、危険な場所には決して近づかないでください。雨が強い間の避難は逆に危険な場合もありますので、2階など少しでも高い場所で過ごすのが安全です。
» 現在の土砂災害危険度を確認

そのほかの地域でも激しい雨に警戒

東海以西の各地でも、1時間に50mm前後の激しい雨に警戒が必要です。特に湿った空気が流れ込みやすい太平洋側や中部の山沿いなどでは道路の冠水や河川の増水・氾濫、土砂災害が発生するおそれがあります。

大阪など市街地でも断続的な強雨のおそれがありますので、アンダーパスなど冠水しやすい道路は避けるようにしてください。

一連の大雨は週後半まで

新たに降ると予想される雨量 20日(金)9時まで
11日(水)頃から始まった今回の大雨は週後半まで続くおそれがあり、19日(木)までがピークと見ています。

20日(金)9時までに新たに降る雨の量は、西日本を中心に200mmを超え、九州南部や四国、東海の多いところでは300mm以上となる予想です。

20日(金)以降も高気圧の縁に沿って流れ込む暖かく湿った空気の影響で、局地的、断続的な強雨や雷雨のおそれがあります。

既に降り始めからの雨が多いところで1,000mmを超えるなど、各地で記録的な大雨となっています。今後の雨で新たな被害の発生や拡大が懸念されますので、一旦雨が止んだり、降り方が弱まったりしても油断は禁物です。

最新の気象情報や、自治体からの避難情報をこまめに確認し、逃げ遅れないよう危険な場所から避難するようにしてください。「自分は大丈夫」という心理が働きやすくなるため、避難の際は周囲の人とも声を掛け合い、遠方に住む家族などにも避難を呼びかけるなども有効です。
>>この先の詳しい大雨による影響
>>27時間先までの雨雲レーダーをアプリで見る