facebook line twitter mail

明日にかけ九州から中国・四国に大雨拡大 新たな災害発生に警戒を

2021/08/16 11:13 ウェザーニュース

今日16日(月)になり、秋雨前線が北上しています。前線に沿うように西から流れ込む湿った空気の影響を強く受ける、九州の東シナ海側を中心に雨が激しく降っています。

これから午後にかけても九州を中心に大雨に警戒が必要です。明日17日(火)になると西から寒冷渦が近づくため、大雨のエリアが西日本の全域に広がる見込みです。
>>会員向け ピンポイント大雨影響予測

九州で断続的に激しい雨

前線に向かって東シナ海から次々と湿った空気が流れ込み、九州では朝から断続的に雨が降っています。鹿児島県や熊本県を中心とした東シナ海側で雨の強い所が目立ち、11時までの1時間には熊本県南阿蘇村で34.0mmの激しい雨、鹿児島県薩摩川内市で28.0mm、佐賀県伊万里市では17.5mmの雨を観測しました。

これから午後にかけても九州の各地で雨が続き、局地的には1時間に50mm以上の非常に激しい雨が降る見込みです。すでに記録的な大雨になっている福岡県や佐賀県、長崎県にかけても雨の強まるおそれがあり、浸水被害の拡大や、新たな土砂災害の発生などが懸念されます。

少しでも危険を感じた場合は、避難するように心がけてください。
>>最新の雨雲レーダー

明日は西日本各地に大雨エリアが拡大

17日(火)夜の予想天気図
明日17日(火)以降は上空の寒気を伴った低気圧である、寒冷渦が西から近づいてくる影響で、気圧配置に変化が出ます。暖かく湿った空気が南西から流れ込みやすくなり、九州だけでなく中国や四国、近畿にも発達した雨雲が広がる見込みです。

19日(木)頃までは同じような気圧配置が続くと見られ、西日本の広範囲で大雨となるおそれがあります。これまでの雨量がそれほど多くない地域でも新たな災害につながる危険性がありますので、最新の情報をこまめに確認してください。
>>10日先までの天気と気温

19日(木)頃まで大雨のおそれ 被害拡大に厳重警戒

19日(木)夜までに、新たに予想される降水量
19日(木)までに新たに降る雨の量は、九州や中国、四国の広い範囲で200mm以上が予想されます。多い所では300mmを上回るような雨が、これまでの雨に加えて降る見込みです。

すでに降り始めからの雨が多い所で1000mmを超えるなど、各地で記録的な大雨となっている状況です。地盤が緩んでいるため、依然として土砂災害が発生する危険性は高い状態が続いています。増水した河川に加えて、急な斜面にも近づかないようにしてください。今後の雨の影響で新たな災害が発生し、被害が拡大するおそれがあります。

最新の気象情報や、自治体からの避難情報をこまめに確認し、逃げ遅れないよう危険な場所から避難するようにしてください。「自分は大丈夫」という心理が働きやすくなるため、避難の際は周囲の人とも声を掛け合い、遠方に住む家族などにも避難を呼びかけるなども有効です。
>>27時間先までの雨雲レーダーをアプリで見る