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お盆休みは西日本で大雨災害のおそれ 梅雨末期の豪雨パターンに類似

2021/08/09 16:01 ウェザーニュース

西日本は台風9号の影響で、記録的な大雨になった所がありました。明日10日(火)は天気が回復しますがそれも束の間、11日(水)以降は前線の影響で雨が降りやすくなります。

週末から週明けにかけて、梅雨末期に豪雨をもたらすようなパターンとなり、西日本を中心にお盆休み期間中の大雨災害に備えが必要です。

梅雨末期に見られる気圧配置

この先1週間の天気図を見ると、東西に長く伸びる前線が日本付近に停滞します。すでに立秋を過ぎているため「秋雨前線」に当たる前線です。前線の南側には暖かな空気を持つ夏の太平洋高気圧が大きく張り出し、12日(木)以降は北側に冷たいオホーツク海高気圧が出現する予想となっています。

太平洋高気圧の縁を周るように湿った空気が流れ込むことや、朝鮮半島付近に上空の気圧の谷が進んでくることなど、梅雨末期に豪雨をもたらす時の条件が揃う見込みです。前線の活動が非常に活発になり、西日本を中心に大雨による災害発生が懸念されます。

お盆休み期間は大雨による災害に警戒

ヨーロッパ中期予報センターのシミュレーションによる降水量(画像はウェザーニュース加工)
現時点で複数のコンピューターシミュレーションが西日本を中心の雨量の増加を示唆しており、大雨になる可能性は高いと見られます。ヨーロッパ中期予報センターによるシミュレーションの計算では、この先10日間で西日本の多い所では最大500mm以上の雨が降るという予測です。これは8月1か月に降る雨の量を大幅に上回り、場所によっては2倍以上に相当する大雨です。

前線があまり動かず、同じような所に停滞した場合は雨量がさらに増えるおそれもあります。まだ予測には不確実性が大きく、前線の位置や大雨となる地域の特定は難しいものの、災害につながるような大雨の条件は揃っている状況です。

お盆休みの期間中となりますが、最新の情報をこまめに確認し、いざという時に即座に対応出来るよう備えを進めてください。
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