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週刊地震情報 2021.8.1 7月29日(木)にアラスカ沖でM8.2の巨大地震

2021/08/01 11:08 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週よりもやや多い水準です。関東から東北の太平洋沿岸で多く、本州内陸部の地震も目立ちます。震度3以上の地震は5回発生しています。(7月26日~8月1日10時の集計)

国内:青森県東方沖の地震で最大震度4

青森県東方沖の地震
7月26日(月)11時16分頃、青森県東方沖を震源とするマグニチュード5.2、深さ52kmと推定される地震が発生しました。この地震で青森県むつ市と東通村で最大震度4、青森県八戸市や野辺地町、北海道函館市などで震度3を観測しました。地震のメカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。

青森県東方沖は太平洋プレートが陸のプレートに沈む込む境界に位置しており、そのほかの東北沿岸と同様に地震の多い地域です。去年12月21日にはマグニチュード6.5、最大震度5弱の地震が起きました。

今回震源となった下北半島の沖合は、深さ50~60kmでマグニチュード5前後の地震が頻繁に起きている領域で、最大震度4以上に限定しても2~3年に1度のペースで発生しています。

国内:徳島県南部で震度3の地震

徳島県南部の地震
7月31日(土)13時09分頃、徳島県南部を震源とするマグニチュード4.5、深さ約50kmと推定される地震が発生しました。この地震で徳島県阿南市や那賀町、海陽町、高知県東洋町などで最大震度3を観測しています。

徳島県では7月18日(日)に北部で最大震度3の地震がありましたが、今回とは違うタイプです。中央構造線に近い北部と違い、南部には良く知られている活断層がありません。ただ、最近では2015年2月にマグニチュード5.1、最大震度5強を観測する地震が起きており、1955年のマグニチュード6.4の地震では多くの山崩れが発生した記録があります。

あくまで活断層が知られていないだけで、地震が起きない訳ではありません。今回は深さが約50kmとやや深いタイプでしたが、深さが10km前後の浅いタイプの地震では揺れが大きくなりやすいため、注意が必要です。

世界:アラスカ沖でM8.2 津波発生も大きな影響はなし

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は4回発生しています。最も大きなものはアラスカ沖で発生したマグニチュード8.2の地震です。

日本時間の7月29日(木)午後にアラスカ沖でマグニチュード8.2、深さ約32kmと推定される地震が発生しました。マグニチュード8以上の巨大地震が発生するのは、3月のケルマディック諸島の地震以来で今年2回目です。

地震のメカニズムは北西ー南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析され、規模が大きかったことから津波が発生しました。ただ、それほど大きな津波にはならず、震源に近い観測点で数10cm程度に留まりました。このエリアの地震で津波が伝わりやすいハワイやアメリカ西海岸でもわずかな海面変動は捉えられています。
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太平洋プレートが北米プレートに沈み込んでいるアラスカ沖では度々巨大地震が発生しています。今回の震源とほぼ同じような場所では1938年にマグニチュード8.2の地震が起きており、少し西側では1946年にマグニチュード8.6の地震が発生しました。

また、アラスカでは今回の震源からは離れているものの、1964年にはマグニチュード9.2の超巨大地震が起きており、この地震では日本にも津波が押し寄せています。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。