米アラスカ半島でM8.2の地震
アラスカで海面変動を観測
2021/07/29 18:30 ウェザーニュース
日本時間の7月29日(木)15時16分頃、海外で規模の大きな地震がありました。震源地はアリューシャン列島(米国、アラスカ半島)で、地震の規模(マグニチュード)は8.2と推定されます。
※震源は太平洋津波警報センター(PTWC)による。
気象庁によると、広域に影響を及ぼす津波発生の可能性があります。この地震により、日本の沿岸では若干の海面変動があるかもしれませんが、被害の心配はありません。(18時02分発表)
米国国立津波警報センター(NTWC)はアラスカに津波警報を発表していましたが、17時31分に津波注意報に切り替え、その後18時29分にすべて解除されました。
アラスカではこれまでに、0.7ft(約0.2m)の海面変動が観測されました。
バヌアツなどで津波を観測
この地震により、震源近傍では最大で0.04mの海面変動が観測されました。
観測された津波の高さ(3時28分 PTWC発表)
0.78m バヌアツ タンナ島
0.75m ニュージーランド グレートバリア島
0.48m 豪領ノーフォーク島 キングストン
0.29m 仏領ニューカレドニア ウワンヌ
太平洋の広域で津波の可能性は小さい
津波が発生した場合、到達までにかかる時間 米国海洋大気庁Webサイトより
PTWCは、16時54分に日本など太平洋周辺地域への脅威情報を解除しましたが、引き続き情報に注視が必要です。
米国地質調査所国立地震情報センター(USGS,NEIC)の速報解析によると、発震機構は北北西—南南東方向に圧力軸を持つ逆断層型の地震とみられます。
この海域で規模の大きな地震が発生すると、ハワイや南米などに津波が到達することがあります。
日本の沿岸では津波被害の心配なし
気象庁によると、国内で若干の海面変動が予想される沿岸は次のとおりです。
震源近傍では“日本での震度3〜4”程度の揺れか
米国地質調査所国立地震情報センター(USGS,NEIC)によると、震源近傍では最大で改正メルカリ震度階級のⅤ程度の揺れがあった模様です。
厳密な比較はできないものの、日本の気象庁震度階級に換算すると震度3から震度4程度に相当する揺れとみられます。
揺れによる被害もない見込み
震源周辺には陸地はないため、揺れによる被害もないものと考えられます。