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夏の空に大きな「かなとこ雲」 山沿いで局地的に激しい雨

2021/07/20 15:38 ウェザーニュース

今日20日(火)の本州付近は夏空が広がり、内陸部を中心に35℃を大きく上回る厳しい暑さになりました。この暑さによって上昇気流が発生し、山沿いの一部では積乱雲が大きく発達。「かなとこ雲」の見られている所もあります。

空高くまで発達した積乱雲

京都府京丹後市では遠くの空に上部が平らになった背の高い雲が見られています。この雲は「かなとこ雲」と呼ばれる雲で、雷雨をもたらす積乱雲が空の高い所まで発達したものです。上面が平に広がっている金床に似ていることからこう呼ばれています。

積乱雲が上に伸びて対流圏の上部に達すると、その上の成層圏に行けず横に広がるようになります。対流圏と成層圏の境目である圏界面を天井にして横に広がり、特徴的な形を作り出すのです。

今夜にかけて雷を伴った激しい雨に注意

雨雲レーダー
雨雲レーダーで見ると、京都府と兵庫県の境界付近に発達した雨雲があり、これが京丹後市から見えた「かなとこ雲」です。ほかにも中国山地や東海、関東甲信の山沿い、東北の内陸部などに小さいながら発達した雲があり、こうした雲の下では激しい雨となっています。

15時までの1時間には京都府京丹波町・須知で36.5mmの激しい雨、福島県石川町では16.5mmの雨を観測しました。福島県には大雨警報が発表されています。夕方から夜にかけて本州の山沿いや内陸部では局地的な激しい雨のおそれがありますので、道路冠水や中小河川、用水路の急な増水、落雷などに注意が必要です。
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参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
ヤップーさん