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夏の間はエルニーニョ、ラニーニャ現象とも発生可能性低い(エルニーニョ監視速報)

2021/07/11 08:37 ウェザーニュース

気象庁は9日(金)、最新のエルニーニョ監視速報を発表しました。監視海域では平常の状態になっています。

6月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値に近く0.1℃低いだけでした。海洋表層の水温は西部から中部にかけて平年より高く、東部では平年並となっています。また、太平洋赤道域中部の貿易風(東風)は平年並み、日付変更線付近の対流活動は平年並みよりやや不活発でした。

このような海洋と大気の状態はエルニーニョ現象、ラニーニャ現象ともに発生していない、平常の状態と考えられます。

夏の間は平常の状態が続く予想

太平洋赤道域の西部の海洋表層には暖水が見られ、今後は東進して東部の海面水温の上昇に寄与する見込みですが、一時的と予測されます。

エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果では8月にかけて90%以上の確率で平常の状態が続くと予想しています。10月以降はわずかながらラニーニャ現象の発生確率が上がりますが、20%程度です。

来週にも梅雨が明けて夏本番の暑さが続く

今夏の気圧配置の特徴
今年の夏は平常の状態となることから、ラニーニャ現象やエルニーニョ現象による夏の気候への影響はないと考えられます。

太平洋高気圧は週明けとともに勢力を強め、来週は各地で梅雨が明ける見込みです。より上空高い所のチベット高気圧も本州付近に張り出すタイミングがあると見られ、二つの高気圧が非常に背の高い一つの高気圧のように働くタイミングでは、厳しい暑さとなる見込みです。

今年は暑い夏となりますので、こまめな水分補給や適切なマスクの付け外し、十分な休憩やエアコンなどの空調を使用して、熱中症対策をしっかりと行ってください。
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参考資料など

気象庁より