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川内川の鶴田ダムで緊急放流の可能性 下流域での浸水に警戒

2021/07/10 13:36 ウェザーニュース

今日10日(土)は九州南部を中心に大雨となっています。鹿児島県の川内川の上流にある鶴田ダム(鹿児島県さつま町)では、防災操作(洪水調節)に使用できるダムの空容量が減少しているため、今後、緊急放流(異常洪水時防災操作)を実施する可能性があることが発表されました。

そのため、ダムの下流では放流が行われた場合は水位が上昇するおそれがあります。

<12時40分更新>
国土交通省は、鶴田ダムでは緊急放流を見送り洪水調節を続けることになったと発表しました。ただ、放流量によっては下流の水位が上昇するおそれがあることから、今後も随時情報を確認して、増水した河川には近づかないようにしてください。

関連市町村

【鹿児島県】薩摩川内市 薩摩郡さつま町

緊急放流(異常洪水時防災操作)に移行した場合は、ただちにその旨を通知されますので、自治体からの情報にも留意してください。

ダムが調整できる量を上回る事態

よく知られているダムの役割としては、水源としての貯水がありますが、それ以上に大きな役割としては治水があります。川に流れる水の量を調整し、洪水の発生を防ぐことです。

ただ、今回のように記録的な大雨で、ダムが調整できる量を上回る事態となると放流を開始し、下流で浸水被害が発生するおそれがあります。

想定以上の水位になることで、ダムそのものが決壊することを防ぐための措置で、行う場合は下流住民への周知などを含めた確認実施後と決められています。

ダムだけで全ての洪水を防げるわけではありませんので、こうした事態もありうるということは、知っておくと良さそうです。

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
クンネチュプさん