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木綿豆腐vs絹ごし豆腐、どちら派が多い? 栄養面や適した料理に違い!?

2021/07/14 15:09 ウェザーニュース

キンキンに冷やして薬味をたっぷりのせた冷奴がおいしい時季になりました。冷奴にする豆腐には木綿と絹ごしがあり、好みが分かれるところです。

ウェザーニュースで「よく買う豆腐は?」というアンケート調査を行ったところ、「絹ごし豆腐」が53%、「木綿豆腐」が40%、「その他」が5%、「買わない」が2%という結果になりました。
また、地域別で詳しく見てみると、近畿や北陸などは6割以上が絹ごし豆腐を好んでいる一方で、四国や東北などは木綿豆腐を好むなど、地域による違いも見られました。ちなみに、沖縄では他の地域よりも「その他」の割合が高くなっていますが、回答者のコメントからは「ゆし豆腐」と呼ばれる沖縄の郷土料理を選んでいる人が多いようです。

好みが分かれる木綿豆腐と絹ごし豆腐。両者の間にはどんな違いがあるのでしょうか。管理栄養士の柴田聡美さんに伺いました。

製造方法の違い

見た目も食感も違う木綿と絹ごしは、まず製造方法が異なるそうです。

「豆腐は熱い豆乳を『にがり』などの凝固剤で固めたものですが、豆乳を木綿の布で濾(こ)せば木綿、絹で濾したら絹ごしと思っている方も多いのではないでしょうか。実はそうではありません。

木綿豆腐は豆乳を凝固剤で固めたものを一度崩し、木綿の布を敷いた穴の開いた型箱に入れて重石をかけて水分を抜いて作ります。

一方、絹ごし豆腐は、豆乳を穴のない型箱に入れて凝固剤を投入し、プリンのようにそのまま固めます。水分は抜きません。この製造方法の違いで、水分を適度に抜いた木綿はしっかりとした食感、水分を残した絹ごしはツルっとした喉ごしになるわけです」(柴田さん)

水分が抜けて凝縮された木綿豆腐は大豆の濃い旨みが感じられ、水分たっぷりの絹ごし豆腐は名前の通り、絹のようなキメ細かさと滑らかさがあります。

栄養価の違い

製造方法や食感、味だけでなく、なんと栄養面でも違いがあるそうです。

「木綿豆腐と絹ごし豆腐は、栄養価も変わってきます。まずカロリー比較すると、木綿豆腐は100gあたり73kcal、絹ごし豆腐は56kcalです。

さらに、木綿豆腐はタンパク質、脂質、カルシウム、マグネシウム、鉄、リン、食物繊維などが多く含まれます。植物性タンパク質やカルシウムなど大豆本来の栄養素を多く摂りたい場合は、木綿豆腐を選ぶと良いでしょう。

一方、水分を抜かない絹ごし豆腐は水溶性の栄養成分であるカリウム、ビタミンB群などが水分と一緒に残り、木綿豆腐よりも多く含まれます」(柴田さん)

適した料理の違い

木綿と絹ごしは、料理によって使い分けるのがよいと柴田さんはアドバイスします。

「木綿豆腐は一度崩したものを固めているので、中に隙間があります。味がしみやすいので煮物に最適です。また、しっかりしているので、焼いて田楽、揚げて揚げ出し豆腐などにしてもおいしいです。一方、喉ごしの良い絹ごし豆腐は、冷奴や味噌汁や吸物などの汁物などに適しています」(柴田さん)

濃い豆の旨みを味わいたければ木綿豆腐、あっさりとしてツルッとした喉ごしがよければ絹ごし豆腐など、違いもはっきりしています。暑くて食欲がない時には豆腐はすぐれた健康食品です。上手に活用しましょう。

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