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梅雨の間に溜まった「むくみ」を改善するツボは?

2021/07/12 05:53 ウェザーニュース

最近、足がむくんで仕方ない、朝起きて顔のむくみに驚くという人は、梅雨の影響を受けているのかもしれません。だるさや頭痛にもつながる体のむくみを解消するツボを源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸郁保先生(国際中医師)に教えていただきます。

梅雨に体がむくむ理由

梅雨どきは、顔やふくらはぎ、足首などにむくみを感じることがよくあります。

「梅雨にジトッとしているのは、空気だけではありません。東洋医学では湿邪(しつじゃ)と言って、梅雨の湿度が体に入り水分代謝を鈍らせると考えれられています。足や顔などがむくんで不快なだけでなく、体が重い、だるい、頭痛、頭が働かないといった症状にもつながります。

むくみを放置すると、体のなかに水たまりがたくさんできたような状態になります。夏になれば暑さで熱せられてさらに状態が悪くなり、熱中症や夏バテになりやすくなります。梅雨の間にむくみを解消しておきましょう」(瀬戸先生)

むくみを改善するツボ3選

湿度の高い梅雨どきの、むくみを解消するにはどうしたらよいのでしょうか。

「東洋医学でむくみに関係するのは、肺、胃腸、腎の3つと考えます。なかでも水分代謝に最も影響するのが腎。むくみを解消するのに役立つツボを挙げましょう」(瀬戸先生)

腎兪(じんゆ)

「ウエストの一番くびれた部分の背骨の両脇にあり、押すとズーンとした痛みを感じるのでわかります。指を当て、体をゆっくり反らすと自然と適度な圧がかかります。梅雨に腰が重く感じたり、むくみから腰痛を起こしている場合にも有効です」(瀬戸先生)

踝下(かか)

「内くるぶしの真下をたどっていって、足の裏の土踏まずのへりにあるツボです。水分代謝によく、全身のむくみに効果があります。立ち仕事やPC前での長時間の作業で、足が疲れたり、むくんでいるときに効果的です。強めに押してもよいツボなので、痛気持ちいいくらいにギューっと押してみて下さい」(瀬戸先生)

陥谷(かんこく)

「足の人差し指と中指の股(また)から足首方向へなで、指2本分ほど進んだ骨の間のくぼみにあります。体の水を巡らせ、むくみに効果があるツボです。特に、朝顔が腫れぼったく感じる人に、おすすめです。息を吐きならがグーっと3秒ほど押し、数回繰り返します」(瀬戸先生)

むくみ改善の重要な役割を担う「丹田」

丹田はツボではなく、おへその下のエリアです。丹田は活力を蓄える要所ともいわれていて、健康維持のための重要なポイントとされているそうです。
「腎の気のあつまるエリアで、武道や呼吸法でも重要とされています。丹田には腎と関係が深いツボが3つ(石門・気海・関元)あり、ここが冷えると腎のエネルギーが冷えてむくみにもつながります。

エアコンの効いた部屋では、ひざ掛けをかけたり、カイロを使うなど冷やさないように注意しましょう。飲食物も冷たいものばかりにならないよう気をつけてください」(瀬戸先生)

ただ、なかなか改善しないむくみは、ほかに原因があることもあります。

「以上のようなツボを使っていてもむくみが解消されない場合は、甲状腺や心臓、腎臓などに疾患があるおそれもあります。医療機関を受診しましょう」(瀬戸先生)

むくみがあるまま夏を迎えるのは避けたいものです。今の間にすっきり改善して、元気に過ごせるよう心がけたいですね。

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