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コロナ禍中の大雨災害 避難行動のポイントは?

2021/07/03 21:30 ウェザーニュース

梅雨から秋にかけては、梅雨前線やゲリラ豪雨、台風による大雨など自然災害の起こりやすい時期です。

新型コロナウイルスによる感染症も心配な今の時期、自然災害の発生が予想される場合に、私たちはどのような行動をとるべきなのか。ウェザーニュースの減災担当が推奨する、事前の対策と避難時の注意点をお伝えします。

自宅周辺の災害リスクを把握

まずは、自分のいる場所が危険なのかどうかを適切に判断することが求められます。ハザードマップ等を確認して、土砂災害警戒区域や浸水想定区域に含まれる地域かどうかは最低でも知っておくことが大切です。

避難場所の選択肢は大きく4つ

避難行動の選択肢
危険が迫った場合に迅速な行動をとれるように、予め避難について考えておきましょう。避難場所の候補として挙げられるのは大きく4つです。

1、指定された避難場所
避難所が開設される際は、各地方自治体によって一定の感染症対策がとられるかと思います。周囲に危険を感じたら、迷わず移動してください。

2、安全な場所の親戚や知人宅
避難所への集中を少しでも緩和させるため、安全な知り合いや親戚宅への避難も検討してみてください。

どちらの方法も難しい場合には、以下の選択肢もあります。

3、安全な場所で車内待機
多くの人と同じ空間で過ごすことに不安を感じる場合には、安全な場所で車内待機をするという方法もあります。
ただし、長時間の車内待機はエコノミークラス症候群発症の可能性もあるため注意してください。避難生活が長期間に渡る場合は、車中で過ごすことは避けるようにしてください。

4、在宅避難
自分がいる場所が安全な場合、あるいは避難の時間がなかったり夜間で動くのが危険な際などは、1階から2階へなど、自宅のできる限り高いところへ移動してください。

判断ポイントと 注意点

その時の状況によって避難行動は大きく3つのケースにわかれます。避難パターンごとに覚えておきたい注意ポイントもまとめました。
1、水平避難
まだ外が明るく、危険が差し迫っていないなどの場合には、避難所や安全な場所へ避難してください。

▼避難をする際の注意事項
・隣近所に声をかけ、単独行動は避ける
・外出中の家族には、連絡メモを残しておく
・車での避難は避ける
・危険な場所は避ける
・狭い道・塀ぎわ・川沿い・ガード下・崖の近く・堤防などは危険
・靴は運動靴で
・夜の避難は危険、できるだけ明るいうちに
・側溝など道路との区別がつかず、落ちる可能性も。
2、垂直避難

万が一に逃げ遅れた場合などには、丈夫な3階建て以上の建物など、できる限り高い場所に避難してください。難しい場合は、無理に避難するよりは家の2階などで救助を待つことをおすすめします。
3.その場に留まる

▼無理に動かない場合の状況
・夜間や急激な降雨で避難路上の危険箇所がわかりにくい
・ひざ上まで浸水している(50センチ以上)
・浸水は20センチ程度だが、水の流れる速度が速い
・浸水は10センチ程度だが、用水路などの位置が不明で転落のおそれがある

今一度、ハザードマップなどと照らし合わせながら、それぞれの状況に合わせた最適な避難方法を予め確認しておいてください。

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参考資料など

【写真】ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)