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旬の野菜「そら豆」にシワがよらなくなる裏ワザとは

2021/06/04 09:58 ウェザーニュース

初夏に旬を迎える野菜のひとつに、そら豆があります。今年も、塩茹でにしたそら豆が、ビールのおつまみにピッタリの季節がやってきました。そこで、そら豆についての「マメ」知識、新鮮なそら豆の選び方、おいしい茹で方など役立つ情報を、発酵美容家のザイマリさんに伺いました。

そら豆の由来と選び方のコツ

「そら豆の名前の由来には、いくつかの説があります」とザイマリさんは語ります。

さやが天に向かって育っていくから「空豆」と書くというのが、代表的な説。蚕を育て始める時期に育ち、形も蚕に似ているから「蚕豆」と書くというのが、次に有力な説です。

「どちらにしても、そら豆はおいしい時期が3日と言われるくらい繊細な野菜なんです」(ザイマリさん)

そのため、買うときはできるだけ新鮮なものを選ぶ必要があります。選ぶポイントは次の通りです。

▼さや全体が鮮やかな緑色で、ツヤツヤしているもの
▼さやの筋が青々として黒ずみがなく、表面にうぶ毛が残っているもの
▼外から豆の形がくっきり見え、豆の形がそろっているもの
▼さやから出して売っているそら豆は、「お歯黒」が黒くなっていないもの

この「お歯黒」というのは、豆がさやに接続していた部分です。この歯のような形をした元接続部分は、出荷されて間もないもの、実が若いものは緑色で、その頃は薄皮も柔らかく保たれています。旬の終わりや、実が熟していると文字通り「お歯黒」のように黒くなり、同時に薄皮も固くなります。

そら豆は、以上の見分け方を参考にさや付きのものを選び、むいたらすぐに茹でてしまうのが上手な食べ方です。

シワが出ない裏ワザと保存方法

もし、「お歯黒」が黒くなったそら豆とまだ緑色のそら豆が混在していたら、「お歯黒」の黒い方を先にお湯へ入れ、緑の方を後で入れると、同じ硬さで茹で上がるそうです。

しかし、そのまま茹でると薄皮にシワがよるのがそら豆の最大の難点……。何とかこれを避ける方法はないのでしょうか。

「さやからむかれたそら豆は、完全な楕円形をしていません。必ず、中ほどにくぼみがあります。シワが出ないようにするには、包丁でくぼみに切り込みを入れるといいのです」(ザイマリさん)
「おいしい茹で方は、鍋のお湯を沸騰させないことです。静かに煮立ったら、お湯1リットルに対して大さじ1の塩を入れます。そこへそら豆を加え、豆が膨らんで鮮やかな緑色になるまで茹でてください。茹でる時間は、「お歯黒」が緑のものなら約3分、黒いものなら約5分です。

冷ますときは、食感と風味が損なわれるので水にさらしてはいけません。ザルに上げ、うちわであおいで冷ますとおいしく食べられます」(ザイマリさん)

保存するときは、さやから出さずビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室でいいそうです。それでも、せいぜい3日以内。

いよいよビールのおいしい季節。そら豆の塩茹でをメニューに加えて、家飲みを少しでも楽しくしてください。
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