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捨てたらもったいない!? チャーハンから入浴剤まで使える「茶ガラ」活用法

2021/05/28 10:44 ウェザーニュース

今年も新茶の季節になりました。1年で最初の茶摘みがそろそろ終わり、全国の茶畑から続々と新茶の出荷が始まっています。緑茶を飲むには急須を使いますが、おいしい一服の後には茶ガラがつきものです。

この茶ガラを再利用せず、「捨てたらもったいない」ことをご存知でしょうか? その理由を「公益財団法人 世界緑茶協会」(静岡県静岡市)が啓発しています。

茶ガラには効能がいっぱい

茶ガラの中には、多くの有効成分が含まれています。よく知られているカテキンのほか、ビタミン類、食物繊維、たんぱく質などです。

カテキンには、抗酸化作用、血圧・血糖・コレステロールの上昇抑制作用、抗菌・抗アレルギー・抗ウイルス作用、消臭作用などがあります。

ビタミン類では、ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンEが、茶ガラに含まれています。

食物繊維は大腸がんの予防をはじめ生活習慣病の予防・改善に役立つ栄養素、たんぱく質は人の体を構成するために欠かせない栄養素です。

もちろんほかの食物から摂取してもいいのですが、これだけ豊富な有効成分が含まれた茶ガラを捨てるのは、もったいないと思いませんか?

世界緑茶協会は、茶ガラを「そのまま使う」「乾燥させて使う」の2種類に分けて、活用法を紹介しています。

茶ガラの活用法(1)そのまま使う


そのつど茶ガラを絞って冷蔵庫で保存し、用途に応じて使う方法です。

▼佃煮
茶ガラを油で炒めます。醤油、砂糖、酒を加えて煮つめ、水分がなくなったらみりんを少々加えます。最後に唐辛子とゴマをふりかけて完成です。

▼チャーハン
中華鍋にサラダオイルを入れて熱し、卵を溶き入れて炒り卵をつくります。卵が固まらないうちにご飯と細かく切った茶ガラを入れ、塩・胡椒で味を調えれば完成です。

▼かきあげ
溶き卵に冷水を加え、ふるった小麦粉を混ぜて衣を用意します。細かく切った茶ガラ、千切りにした人参、シーチキンを混ぜて衣と合わせ、スプーンですくって油で揚げます。

▼部屋の掃除
湿った茶ガラを畳の上にばらまき、ほうきで掃きます。畳の目に沿って掃くと、目の中に入り込んだ小さなゴミやほこりまできれいにとれます。

茶ガラの活用法(2)乾燥させて使う


毎日出る茶ガラをためておき、風通しのいい軒下などでカラカラに乾燥させてから使う方法です。

▼ふりかけ
細かく砕いた乾燥茶ガラは、お茶の風味が漂うさわやかなふりかけになります。ご飯、納豆、冷や奴、スパゲティーなど何にかけても食が進みます。

▼脱臭
乾燥した茶ガラを小さな穴の開いた容器に入れると、冷蔵庫や下駄箱の脱臭剤になります。また、茶ガラを詰めたストッキングを靴やブーツに入れておくと、嫌な匂いをとってくれます。

▼入浴剤
茶ガラをガーゼなどに包んでお風呂に入れるだけで、お手軽な入浴剤ができます。緑茶風呂は水虫、アトピー、湿疹など皮膚の病気に効能があり、残り湯は翌日のふき掃除に最適です。

▼茶まくら
乾燥茶ガラがたくさんたまったら、お勧めなのが茶まくらです。古くなったまくらの中身を出して、代わりに茶ガラを詰めましょう。お茶の香りが安眠を誘ってくれます。

いかがでしょう。茶ガラの多彩な効能がおわかりいただけたでしょうか。これからの季節は、新茶のもらい物も多くなります。飲むだけで茶ガラを捨てるのをやめて、保存・活用する習慣をつけませんか。
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参考資料など

取材協力/世界緑茶協会