facebook line twitter mail

週刊地震情報 2021.5.16 14日(金)福島県沖でM6.3 青森〜千葉まで震度3以上

2021/05/16 11:24 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された地震回数は前週とほぼ同じ水準で、北海道から九州にかけての太平洋側で発生が目立ちます。震度3以上の地震は4回発生しました。(5月10日~5月16日7時の集計)

国内:福島県沖のM6.3で最大震度4

福島県沖の地震
14日(金)8時58分頃、福島県沖を震源とするマグニチュード6.3、深さ46kmと推定される地震が発生しました。この地震で福島県伊達市、相馬市、南相馬市、宮城県登米市、大崎市、石巻市、岩手県矢巾町などで震度4、青森県から千葉県にかけての太平洋側の広い範囲で震度3を観測しました。

地震のメカニズムは西北西ー南東南方向に圧力軸をもつ逆断層型と解析されています。2月13日に発生したマグニチュード7.3の地震の震源に近く、余震活動と見られます。一連の活動で最も規模が大きかったのは2月15日に発生したマグニチュード5.5で、今回のマグニチュード6.3は最大規模です。

福島県沖や宮城県沖は今年に入ってからも規模が大きめの地震がしばしば発生しています。国内でも地震活動が非常に活発な地域のひとつですので、定期的に地震対策のチェックなどを行うようにしてください。

国内:北海道日高地方中部でも震度4

日高地方中部の地震
14日(金)20時46分頃、北海道日高地方中部を震源とするマグニチュード4.6、深さ20kmと推定される地震が発生しました。この地震で北海道新冠町で最大震度4、新ひだか町で震度3を観測しました。日高地方中部を震源とする震度4以上の地震は、2011年9月以来で約10年ぶりのことです。

日高地方中部は知られている断層帯はほとんどないものの、過去には大きな地震の発生した記録が残っています。2011年9月にはマグニチュード5.1で最大震度5弱。1932年にはマグニチュード6.9で最大震度5(当時の階級)が発生しました。

世界:インド洋でM6.7 インド洋中央海嶺が震源

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は4回発生しています。最も大きな地震はインド洋で発生したマグニチュード6.7の地震です。

日本時間の12日(水)にインド洋を震源とするマグニチュード6.7の地震が発生しました。震源が島から離れていたため、揺れによる影響は起きていません。震源はインドプレートとアフリカプレートの境界の中央インド洋海嶺付近になります。地震のメカニズムは横ずれ型で、海嶺周辺に発達したトランスフォーム断層で発生した地震です。

中央インド洋海嶺では時々マグニチュード7を超えるような地震も起きており、2003年には今回の震源よりも北でマグニチュード7.6が発生しました。ただ、横ずれ型の地震のため、津波は起きないケースがほとんどです。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。