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梅雨から夏はエルニーニョ、ラニーニャともに発生しない予想(エルニーニョ監視速報)

2021/05/13 08:56 ウェザーニュース

気象庁は今日12日(水)、最新のエルニーニョ監視速報を発表しました。昨年から続いているラニーニャ現象は弱まりつつあり、5月中にも終息する見込みです。

4月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値より0.8℃低く、ラニーニャ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の2月の値も基準値より0.7℃低くなりました。引き続きラニーニャ現象発生の基準は満たしています。

ラニーニャ現象時の特徴は弱まる

太平洋赤道域中部の貿易風(東風)は平年よりも強い状況が続いているものの、日付変更線付近の対流活動は平年並みとなっています。

また、太平洋赤道域東部の冷水は3月よりも弱まっており、ラニーニャ現象時の特徴は弱まってきました。

夏はエルニーニョ、ラニーニャともに発生がない見込み

太平洋赤道域の西部から中部に海洋表層を東進する暖水により、今後は東部の海面水温が平年より低い状態は解消に向かう見通しです。

エルニーニョ・ラニーニャの動向を予測するコンピューターシミュレーションの結果では5月に平常の状態となる確率が80%と、終息する可能性が高まっています。梅雨から夏にかけては平常の状態になる確率が70~80%です。

梅雨らしい梅雨、夏らしい夏に

夏の気圧配置イメージ
今年の夏は平常の状態となることから、ラニーニャ現象やエルニーニョ現象による夏の気候への影響はないと考えられます。

すでに九州南部で梅雨入りするなど夏の暑さをもたらす太平洋高気圧の勢力が強まっています。梅雨前線の活動は6月にかけて活発な状況が続くと見られ、西日本を中心に梅雨時期の降水量が多くなる見込みです。

また、夏は全国的に平年よりも気温が高く、暑くなることが予想されます。梅雨時期の大雨、夏の暑さには要注意です。
» この先3か月の長期予報

参考資料など

気象庁より