左右の身で状態が異なる? 背身か腹身はお好みで
「カツオに限らず、大型の高級魚は頭が左、つまり右半身が下になった状態で市場に入荷されることが多いです。そのため、下になっている右半身は自重で押されて、刺身にすると左半身よりややドリップ(体液)が出やすいので、プロの料理人は気にする方がいます。マグロなどの体重がある魚は特にその傾向が強いです。
また、サクには左右以外にも、背中側の『背身』、腹側の『腹身』があります。全体がこんもり盛り上がって高さがあるのが『背身』、薄い部分があって全体が平たい感じがするのが『腹身』です。身本来の旨みと香りを楽しみたければ『背身』、脂がのった方がよいなら『腹身』を選びましょう」(内海さん)
左半身と右半身の見分け方
カツオは皮をむいてサクにすると、筋肉の筋の流れがよくわかる魚です。この筋の流れが左半身を探すポイントだそうです。
「筋肉の筋は尻尾に向かって流れています。血合いは真ん中にありますから、サクの場合、『背身』なら血合いを手前に置いて右上から左下に流れているもの、『腹身』なら血合いを奥側に置いて左上から右下に流れているものが左半身です。右半身はその正反対になります。
血合いの線に対する筋の流れを矢印に見立てて、左向きが左半身、右向きが右半身と覚えておけば間違いありません。この見分け方はカツオに限らず使えるので便利です」(内海さん)
「筋肉の筋は尻尾に向かって流れています。血合いは真ん中にありますから、サクの場合、『背身』なら血合いを手前に置いて右上から左下に流れているもの、『腹身』なら血合いを奥側に置いて左上から右下に流れているものが左半身です。右半身はその正反対になります。
血合いの線に対する筋の流れを矢印に見立てて、左向きが左半身、右向きが右半身と覚えておけば間違いありません。この見分け方はカツオに限らず使えるので便利です」(内海さん)
鮮度と脂ののりの見分け方
おいしいカツオを選ぶためには他にもポイントがあるそうです。
「カツオは酸化しやすい魚です。サクを見て、血合いの部分が鮮やかなえんじ色をしているもの、身は赤色で透き通っているように見えるものは鮮度がよいものです。
また皮と身の間に脂がのっているものは、皮をむくと表面が脂で白っぽいピンク色に見えます。初ガツオにはまだ少ないですが、こうしたサクは脂がのっておいしいのです。また『背身』も『腹身』もサク全体に高さがあるものを選んでください。高さがあるものはそれだけ体が大きいので、身が充実して脂ののりもよいのです」(内海さん)
また皮と身の間に脂がのっているものは、皮をむくと表面が脂で白っぽいピンク色に見えます。初ガツオにはまだ少ないですが、こうしたサクは脂がのっておいしいのです。また『背身』も『腹身』もサク全体に高さがあるものを選んでください。高さがあるものはそれだけ体が大きいので、身が充実して脂ののりもよいのです」(内海さん)
漁法でも変わる鮮度の良し悪し
カツオの鮮度は漁法によっても変わってくるそうです。
「カツオ漁には『一本釣り』、『曳網(ひきあみ)』、『巻き網』の3種類の漁法があります。このうち、『曳網』は一度漁に出て網を揚げたらすぐ漁港に戻ってくるので、3つの漁法のうち最もスピーディに出荷されます。そのため、一番鮮度がよい状態で市場に入ってくるのです。
このように漁法も鮮度に影響するので、うちでは販売する際に漁法も明記するようにしています。スーパーなどでも『曳網』と書かれたカツオを見つけたら、迷わず買うとよいでしょう。魚売り場の店員さんも知っている場合があるので、聞いてみてもよいと思います」(内海さん)
これからますますおいしくなる初ガツオ。おいしいカツオを上手に見分けて、初夏ならではの味覚を楽しんでみませんか。
>>ウェザーニュース 記事一覧
「カツオ漁には『一本釣り』、『曳網(ひきあみ)』、『巻き網』の3種類の漁法があります。このうち、『曳網』は一度漁に出て網を揚げたらすぐ漁港に戻ってくるので、3つの漁法のうち最もスピーディに出荷されます。そのため、一番鮮度がよい状態で市場に入ってくるのです。
このように漁法も鮮度に影響するので、うちでは販売する際に漁法も明記するようにしています。スーパーなどでも『曳網』と書かれたカツオを見つけたら、迷わず買うとよいでしょう。魚売り場の店員さんも知っている場合があるので、聞いてみてもよいと思います」(内海さん)
これからますますおいしくなる初ガツオ。おいしいカツオを上手に見分けて、初夏ならではの味覚を楽しんでみませんか。
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