いったいどちらが正解なのでしょうか。クリーニング店の上手な利用法を消費者に伝えるNPO法人クリーニング・カスタマーズサポート(福島県須賀川市)の鈴木和幸代表に、クリーニング後の衣類の正しい保管方法について伺いました。
被せたままだと湿気でカビや虫食いの原因に
「クリーニングを済ませた衣類をクローゼットなどで保管する際は、ビニール袋を外してください。とくに冬物のダウンジャケットなど、次のシーズンまで使わずに半年近くもそのまま保管しておくような衣類では、必ずビニール袋を外すように心がけましょう」(鈴木代表)
ビニール袋を被せたままのほうがほこりや汚れも付かず、長期保管には適しているように思われますが。
「湿気が大問題なのです。ビニール袋には通気性がないため、下部が開いていても衣類周辺の空気が循環せず、湿気が溜まりやすくなります。湿気はカビの発生や虫食いの原因にもなりますので、ビニール袋を被せたまま保管すると、むしろ衣類にダメージを与えてしまう可能性が高いのです。
近年、クリーニング業界内の過当競争もあって、工場での作業後の乾燥が不十分で石油系の溶剤の成分が残ってしまっていたというケースも、ごくまれですが耳にします。その状態でビニール袋を被せたまま密閉空間であるクローゼットに衣類を収めてしまうと、溶剤の臭いがいつまでも残ってしまいます」(鈴木代表)
ビニール袋を被せたままのほうがほこりや汚れも付かず、長期保管には適しているように思われますが。
「湿気が大問題なのです。ビニール袋には通気性がないため、下部が開いていても衣類周辺の空気が循環せず、湿気が溜まりやすくなります。湿気はカビの発生や虫食いの原因にもなりますので、ビニール袋を被せたまま保管すると、むしろ衣類にダメージを与えてしまう可能性が高いのです。
近年、クリーニング業界内の過当競争もあって、工場での作業後の乾燥が不十分で石油系の溶剤の成分が残ってしまっていたというケースも、ごくまれですが耳にします。その状態でビニール袋を被せたまま密閉空間であるクローゼットに衣類を収めてしまうと、溶剤の臭いがいつまでも残ってしまいます」(鈴木代表)
保管場所の除湿にも気配りを
ビニール袋を外す以外に、保管の際に気をつけるポイントはありますか。
「自宅へ持ち帰る前の段階から注意が必要です。できればクリーニング店で衣類を受け取る際、仕上がりをチェックしておきたいところです。汚れやしみが残っていないか、ボタンが外れていたり割れたり欠けたりしていないかなどを確認しましょう。
とくに最近は、一目ではチェックのしにくい半透明のビニール袋を被せる店舗が多くなっています。店頭でのチェックが難しい場合は、帰宅してすぐにビニール袋を外して衣類のチェックを行ってください。
万が一トラブルが発見された場合、報告が早ければ早いほど店・業者側に適切な対応をしてもらいやすくもなります」(鈴木代表)
長期間の保管にはほこりや型くずれが不安ですが。
「不織布で作られた袋でしたら通気性がありますので湿気が付きにくく、ほこりが気になるという方は被せておいてもいいでしょう。礼服などの高級品の場合には店側で不織布のカバーを初めから被せている場合もありますが、カビの予防や防虫効果のある不織布製のカバーも市販されています。
近頃は店側でも細い針金タイプのハンガーは少なくなり、厚みのあるプラスチックタイプが増えていますが、衣類の肩幅に合わせたより厚みのある木製のハンガーに付け替えて保管すると通気性がよくなって防臭効果も高まり、型崩れもしにくくなります。
保管場所そのものの環境に気を配ることも大切です。日光や蛍光灯に含まれる紫外線は衣類にとって大敵で、色あせの原因になります。なるべく光の当たらない場所で保管しましょう。
収納場所そのものの除湿対策も必要です。ビニール袋を外して保管したとしても、たとえばクローゼット内部の湿気が多ければ、何もなりません。除湿剤を置くなどして、湿気の除去に務めてください」(鈴木代表)
せっかくクリーニング店できれいにしてもらったはずの大切な衣類を、次の機会にも快適に着られるように、受け取り後の取り扱いにも十分な注意を払って長い保管期間に備えておきましょう。
» ウェザーニュース記事一覧
「自宅へ持ち帰る前の段階から注意が必要です。できればクリーニング店で衣類を受け取る際、仕上がりをチェックしておきたいところです。汚れやしみが残っていないか、ボタンが外れていたり割れたり欠けたりしていないかなどを確認しましょう。
とくに最近は、一目ではチェックのしにくい半透明のビニール袋を被せる店舗が多くなっています。店頭でのチェックが難しい場合は、帰宅してすぐにビニール袋を外して衣類のチェックを行ってください。
万が一トラブルが発見された場合、報告が早ければ早いほど店・業者側に適切な対応をしてもらいやすくもなります」(鈴木代表)
長期間の保管にはほこりや型くずれが不安ですが。
「不織布で作られた袋でしたら通気性がありますので湿気が付きにくく、ほこりが気になるという方は被せておいてもいいでしょう。礼服などの高級品の場合には店側で不織布のカバーを初めから被せている場合もありますが、カビの予防や防虫効果のある不織布製のカバーも市販されています。
近頃は店側でも細い針金タイプのハンガーは少なくなり、厚みのあるプラスチックタイプが増えていますが、衣類の肩幅に合わせたより厚みのある木製のハンガーに付け替えて保管すると通気性がよくなって防臭効果も高まり、型崩れもしにくくなります。
保管場所そのものの環境に気を配ることも大切です。日光や蛍光灯に含まれる紫外線は衣類にとって大敵で、色あせの原因になります。なるべく光の当たらない場所で保管しましょう。
収納場所そのものの除湿対策も必要です。ビニール袋を外して保管したとしても、たとえばクローゼット内部の湿気が多ければ、何もなりません。除湿剤を置くなどして、湿気の除去に務めてください」(鈴木代表)
せっかくクリーニング店できれいにしてもらったはずの大切な衣類を、次の機会にも快適に着られるように、受け取り後の取り扱いにも十分な注意を払って長い保管期間に備えておきましょう。
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