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お茶の香り・旨み・渋みがひと目で分かる「お茶ート」

2021/05/01 06:40 ウェザーニュース

八十八夜は立春から数えて88日目にあたる日のことで、今年の八十八夜は今日5月1日です。「夏も近づく八十八夜〜」の茶摘みの童謡でもおなじみです。

このころになるとおいしい新茶が出回り始めます。日本茶と言っても種類によって味も香りもさまざまだそうです。詳しい話を、株式会社宇治田原製茶場の日本茶インストラクター、杉村典治さんに伺いました。

自分の好みがわかるお茶のチャート「お茶ート」

日本茶は栽培方法や加工の仕方、茶の部位などによって、色や香り、また味わいが異なります。

「『玉露』や『かぶせ茶』などは、収穫前に『被覆(ひふく)栽培』といって、お茶の木に覆いをかける栽培方法で育てます。覆いをかけて日光を遮ると、お茶の葉のアミノ酸類、特に旨みに関係する『テアニン』が葉に蓄積され、旨み、甘みが強くなります。また覆いによって『覆い香』と呼ばれる独特の香りが生まれるのです。

一方、番茶などを褐色になるまで焙煎した『ほうじ茶』や、炒り米をブレンドした『玄米茶』は香ばしさが強いお茶です。

さらに、蒸す時間で種類が変わるのが、『若蒸し煎茶』と『深蒸し煎茶』です。通常は、茶葉を蒸す時間は30秒ほどで、これが『若蒸し煎茶』、さらに60~90秒程度長く蒸すのが『深蒸し煎茶』です。『若蒸し煎茶』は、お茶らしい爽やかな渋みとフレッシュな香りが楽しめ、『深蒸し煎茶』は口当たりがまろやかに感じます」(杉村さん)

部位別や形状で個性が出るお茶も

他にも部位によって異なる種類のお茶などもあります。

「『芽茶』や『茎茶』といったお茶もあります。お茶の仕上げ加工工程で、それぞれ茎、芽を選別して作ったお茶です。『茎茶』はさっぱりとしていて独特の涼しい甘味があり、『芽茶』は風味が強く濃厚な味わいが特徴です。

また、粉状の『抹茶』や『粉茶』などもあります。『抹茶』は茶葉を蒸して揉みこまずに乾燥させたものから葉だけを丁寧に石臼で挽いたもので、茶本来の旨みや甘みが味わえます。『粉茶』は玉露や煎茶の仕上げ加工工程で選別された細かい葉を集めたもので、味が濃いのが特徴です」(杉村さん)

こうしたお茶の個性に合わせて、その日の気分や食事で飲み分けると楽しいものです。『お茶―ト』では、それぞれのお茶の味と香りがわかりやすくチャート化されています。好みのお茶を選ぶ際の参考にしてください。

日本茶には脳の神経細胞を保護する働きのある「テアニン」、老化や生活習慣病を予防する「カテキン」、肌の健康維持に効果のある「ビタミンC」など多くの栄養が含まれています。

新型コロナウイルスの影響で今年のGWも自宅で過ごす時間が長くなりそうです。「お茶―ト」を参考に自分好みのお茶を見つけて、旬の新茶を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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参考資料など

取材協力/株式会社宇治田原製茶場(http://www.chanoma.co.jp/)