facebook line twitter mail

二十四節気「穀雨」 穀物を潤す恵みの雨

2021/04/20 05:00 ウェザーニュース

20日からは、二十四節気「穀雨(こくう)」、七十二候「葭始生(あしはじめてしょうず)」。

「穀雨」は春季最後の節気です。この時期に降る雨は田畑を潤し、穀物を生長させると言われています。

穀物を潤す恵みの雨

今回のテーマである「穀雨」は、春の雨が多くの穀物を潤すということから名付けられました。

潤った田畑は種まきに最適となり、姿を現した新芽たちは恵みの雨によってスクスクと生長していきます。

この時期から、少しずつ降水量が増えてくるとも言われています。さて、春にはどんな雨が降るのでしょうか?

春の雨の名前

東京都豊島区 2017年3月27日
一口に春の雨と言っても実は様々な名前がついています。

・百穀春雨(ひゃっこくはるさめ)
穀雨の由来となっており、百穀を潤す春の恵みの雨のこと。

・春時雨(はるしぐれ)
降ったり止んだりする小雨のことを時雨と言います。つまり、春時雨は今の時期に降る通り雨のようなものを表します。ちなみに、桜が咲いている季節に降る時雨は、花時雨という可愛らしい名前がついています。

・春驟雨(はるしゅうう)
驟雨は、急にどっと降りだす、いわばにわか雨のこと。断続的に降る雨ではないものの、いきなり強まったりするため注意が必要な雨です。

・菜種梅雨(なたねづゆ)
前線が停滞しやすい季節の変わり目(3月〜4月)に降る長雨のこと。菜の花が咲く季節と重なるため、このような名がついたと言われています。

・催花雨(さいかう)
ぷっくりとふくらんだつぼみたちに語りかけるように、花の開花を促す雨のこと。

単なる雨ではなく、「春」や「花」がつくだけで風情が感じられますね。

葭の意外な役割

この時期は、だいぶ辺りに緑が増えてきましたね。野山だけでなく、水辺に生える植物も芽吹き始めます。今回の七十二候のテーマである「葭(あし)」がその一つです。
北海道から沖縄まで、全国各地、水があるところにたくさん生えている葭。背丈が最大4mくらいまで生長し、繁殖力も強いため、刈り取る作業は一苦労。

しかし、葭は色々なところで役立っているのをご存知でしょうか。

影の立役者!?

私たちが出す生活排水には、窒素やリン酸がたくさん含まれているのですが、これらはプランクトンのえさになります。
川などに生活排水がドンドン流れれば、それだけえさが増え、プランクトンの数も大量になっていきます。

これにより、生態系が崩れるなど様々な影響を及ぼしてしまうのですが、それを防ぐのがなんと「葭」。
水辺に生えた葭は、窒素やリン酸を養分として育つので、自然と水の中から除去してくれます。

さらに、葭は葭簀(よしず)の原料です。窓にかけるだけで、夏の厳しい太陽光を遮り、快適な空間を作り出してくれます。

春の雨は、水質保全や生態系の保護、そして暑さ対策まで広く活躍できる影の立役者をも育てていたのですね。

>>お天気ニュース一覧

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
KanaKanaさん
AlexM_of_舞浜さん


【参照・参考元】
私たちの長浜 長浜市郷土学習資料「ヨシの水質浄化作用~ヨシ行けどんどん作戦~」www.city.nagahama.shiga.jp/section/kyouken/index.html
伊藤園HP「伊藤園トリビアクイズ」www.itoen.co.jp/mail-magazine/60/b.html