facebook line twitter mail

歩き方を変えるだけで、肩こりの改善や予防ができる!?

2021/04/07 05:09 ウェザーニュース

今年の春は桜の開花が例年より早く、平均気温も高い日が多くなりそうです。散歩には心地よい季節ですね。今回は、肩こり解消にもなるウォーキング法をご紹介します。

コロナ禍で肩こりに悩む人が増えている

長引くコロナ禍でリモートワークが続き、外出の機会も減ると、肩こりに悩む人が増えてきます。自宅の滞在時間が長くなったために、悪い姿勢が持続してしまうのがその理由です。

パソコンに向かっている間、人の姿勢はどうしても内向きに丸くなります。台所仕事をするときも、食事中も、部屋の掃除をするときも同じ……。

「肩こりが起こるのは、手のひらを内向きにしているから。言い換えれば、手の甲を外側に向けた姿勢を続けているからです。できるときに意識してこれを改めるだけで、肩こりは改善します」と語るのは、健康ウオーキング指導士の平山貞一さんです。

とはいっても、キーボードを打つときはどうしても手のひらが内向きになります。そこで平山さんに、歩くことで仕事中の悪い姿勢を矯正する方法を伺いました。

肩こりに効果的な歩き方とは

平山さんによると、ウォーキングは全身運動であると同時に、肩こりにも効果的な運動だそうです。その理由は、腕を振ることによって上半身の筋肉を動員するから。特に大切なのは、肩甲骨を大きく動かすことだといいます。

「デスクワークを続けていると無意識のうちに猫背になり、肩の位置が上がって肩甲骨がどんどん離れていきます。同時に伸び切った背中の血流が悪くなり、肩がこってしまうのです。ウォーキングで腕を大きく振ることによって、離れた肩甲骨を正しい位置に戻し、背中の血流を改善してあげなければなりません」(平山さん)

そのために大切なことを、2つ挙げてもらいました。

(1)手のひらは前へ
まず大切なことは、だらりと垂らしたときに体の横にくる手のひらを、90度ねじって進行方向へ向けることです。肩甲骨の位置がずれている人は、だらりと垂らしたときに手のひらが後ろを向いてしまいます。そういう人は、意識的に180度ねじって前へ向けると肩甲骨が引き寄せられ、胸が大きく開きます。

(2)腕は後ろへ引く
ウォーキング中の腕の振り方も大切です。手のひらを前に向けた状態で軽く握り、足の歩みに合わせてリズミカルに振りましょう。振り方は、後ろへ大きく引くのがポイントです。「前後に振る」のではなく「後ろへ引く」ことを意識すると、姿勢の矯正や肩、首、背中の血流改善に役立ちます。

逆効果になることもあるので要注意

ウォーキング中の姿勢で大切なことは、上体をまっすぐ立てることです。猫背のままでも、反り返ってもいけません。背筋を伸ばして顔を上げ、10メートルくらい先を見ながら、やや早めに歩きましょう。

足の動きは、「つま先で地面を蹴る」と「足裏全体での着地」ができれば理想的です。

正しい姿勢で歩かないと、運動効果が得られないだけでなく、腰や肩に負担がかかって痛めることがあります。せっかく「姿勢よく歩くだけで、肩こりの改善や予防になる」のですから、正しい姿勢を心がけましょう。

今年の春は肩こり解消ウォーキングで、コロナ禍に負けない健康習慣を身に付けてください。

» ウェザーニュース記事一覧