facebook line twitter mail

腰痛対策にも 負担にならないくしゃみの仕方とは

2021/03/23 11:02 ウェザーニュース

花粉や黄砂など鼻がムズムズすることが多い春の季節は、くしゃみをしている人を見かけることも多いと思います。「ハクション!」と大音量のくしゃみにイラッと感じたことはありませんか?

ウェザーニュースでは、他人のくしゃみを不快に感じたことはあるかどうか調査を実施したところ、約75%の人が不快に感じているということが分かりました。
ウェザーニュース調べ
不快に感じていると回答した人のコメントをみると、「マスクなし、手などでおおうこともしてない人が勢いよくしていたとき」「飛沫をとばすくしゃみ」「わざとかと思うような大音量のくしゃみ」など、多くの方が、エチケット違反のくしゃみを不快に感じたようです。

特に最近は新型コロナウイルス感染症の影響で、人混みや電車内で咳やくしゃみをすると、ピリピリとした雰囲気になりがちです。とはいえ、花粉症の時期でもあるので、つい鼻がムズムズしてくしゃみが出てしまうこともあるでしょう。

厚生労働省は咳やくしゃみの飛沫による感染予防のため、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえるといった「咳エチケット」を呼びかけていますが、その他に上品なくしゃみの仕方はあるのでしょうか。

吸い込む空気量でくしゃみの音量が変わる

くしゃみが出る原因はさまざまです。風邪、花粉症、冷たい空気を吸って、胡椒などの刺激物を吸引して……、中には屋内から屋外に出て直射日光を浴びたとたんにくしゃみが出る「光くしゃみ反射」もあります。

ちなみに、くしゃみで排出される呼気の風速は時速約320km、呼気に含まれる飛沫は時速約36kmで約4m先まで飛ぶといわれます。

「くしゃみの原因は何にせよ、刺激を受けたくしゃみ中枢が呼吸筋(横隔筋、肋間筋)、咽頭筋、顔面筋へと伝わり、くしゃみが起こります。このとき、呼吸筋が反射的に空気を吸い込みますが、吸い込む空気量が多いほどくしゃみの音量も大きくなります」と言うのは、横浜相原病院(横浜市瀬谷区)吉田勝明院長です。

そのため、一般的に男性のくしゃみは大量の空気を吸い込むので「ハークション!」と大音量ですが、女性は吸い込む空気が少ないため「クシュン」と小さなくしゃみになると言います。

くしゃみの前に口をむすんで息を止める

「くしゃみを小さくするコツは、くしゃみが出そうになったら、まず口を結びます。これで『ハクション』の『ハ』が抑えられます。さらに少し息を止めて肺の中に入る空気を少なくします。くしゃみの音量は吸い込む空気量で決まるからです」(吉田院長)

「クシュン」というくしゃみでは、すっきり感がありませんが、周囲の人からヒンシュクを買わないために、コツを覚えてはいかがでしょうか。

もちろん小さなくしゃみでも、マスクをしていないときはハンカチやティッシュで受け止め、それもないときは腕で受け止めるのは「咳エチケット」と同様です。

なお、くしゃみは全身に相当強い力がかかります。そのため不自然な姿勢、例えば体をひねった形でくしゃみをすれば、腰痛の原因となることもあります。くしゃみが出そうになったときは、まっすぐ前を見て適切な姿勢を心がけましょう。
» ウェザーニュース記事一覧