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足を組むデメリットとは? 在宅ワークで気をつけたい「正しい姿勢」

2021/02/26 06:03 ウェザーニュース

冬は腰やひざに痛みが出やすい季節です。特に今年は、リモートワークなどで座った姿勢が長時間続きがち。オフィスにいたときよりも動くことが少なくなり、腰痛に悩まされる可能性が高くなっているのです。ところで皆さんは、足を組んでしまうことが腰痛と深く関係していることをご存知でしょうか。

ウェザーニュースの独自調査によると、ときどき組んでいる人も含めて、約6割の人が、ふだん足を組んでいるようです。
意識していなくても、気がついたら足を組んでいるという人も多いのではないでしょうか。

どうして足を組んでしまうのか

「骨盤が歪んでいるから足を組むのだと思っている人が多いようですが、骨盤自体が歪んでいるのではなく、骨盤を包んでいる筋肉の固さに左右差があるから足を組んでしまうのです」と、ヨコヤマバランス整体(鳥取県東伯郡湯梨浜町)の横山祥併院長は語ります。

「たとえば右側の筋肉が固くなるとそちらへ引っ張られて骨盤が右へ傾くので、バランスをとるために足を組んでしまう傾向があります」(横山院長)

では、片寄らないように、左右の足を組み替えればいいのでしょうか。横山院長に伺うと、それは間違いだそうです。「固くなった側の筋肉をほぐさないまま、足を組み替えるだけでは、バランスを保つことはできません」という答えが返ってきました。

足を組むもう一つの理由は、椅子に浅く座ってしまうことです。浅く座るとどんな人でも不安定になるので、安定を求めて足を組んでしまいます。

足を組んでしまうのは、体の片側の筋肉が固くなっているか、座り方がおかしいサインなのです。

足を組むことで起こるデメリット

横山院長に「足を組むことで起こるデメリット」を教えてもらいました。

(1)股関節の動きが悪くなることによって、腰やひざを痛めてしまう。
(2)骨盤が正しい角度からズレるために、お尻が垂れてくる。
(3)足を踏ん張って立たなければいけなくなるので、脚が太くなる。

外国の映画やドラマで足を組んでいる俳優を見るとカッコよく見えますが、実はスタイルを保つには、よくない姿勢なのだということがわかります。では、デスクワークのときはどうすれば正しい姿勢になるのでしょうか。

こうすれば正しい姿勢で座れる

「椅子に座るときは、なるべく深く座りましょう。左右の骨盤をそろえて、椅子のいちばん奥に当たるように座ると、骨盤を立てることができます。背もたれがある椅子なら、骨盤を立てた状態でもたれなければなりません。両足の裏を、しっかり床に着けることも大切です」(横山院長)

日頃から浅く座っている人は、意識して深く座る習慣を身に付けなければなりません。「車の運転をするときも正しい姿勢で運転するほうが、長時間ハンドルを握っても疲れません。逆に、だらけた姿勢で運転していると、すぐに疲れてしまいます」と横山院長はアドバイスします。

確かに、椅子に深く座って骨盤を立てると、足が組めないはず! その姿勢でデスクワークを行うと、腰やひざへの負担が少なくなり、浅く座ったときより疲れにくくなります。

もう少し続く寒い季節を、正しい姿勢で乗り切りましょう。

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