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切り込みがポイント 絆創膏をはがれにくくする裏ワザ

2021/02/24 06:13 ウェザーニュース

ただでさえ冬は乾燥しているのに、こまめな手洗いやアルコール消毒によって、手荒れがひどくなっているという方も多いと思いのではないでしょうか。また、この時期はあかぎれやささくれの症状にも悩まされがちです。絆創膏(ばんそうこう)を貼ってなんとかしのげるかと思ったのに、いつの間にかはがれてしまった、ということはありませんか。

絆創膏にちょっとした工夫をするだけで、はがれにくくすることができるそうです。横浜相原病院の看護部長、古口尚美さんに伺いました。

ちょっと切り込みを入れるだけ

「私たちも指の荒れに悩まされることが多いです。患者さんをケアする際にはディスポーザルの手袋をしますが、こまめな手洗いや消毒で手肌が荒れて指があかぎれを起こして切れたりするので、絆創膏を貼ることもしばしばあります。その際、絆創膏にちょっとした切り込みを入れ、貼る場所によって貼り方を変えるだけで、ただ貼るよりずっとはがれにくくなるのです」(古口さん)

どのように貼るのか気になるところですが、絆創膏を貼る前にいくつか注意点があります。

「絆創膏を使う前には、患部を清潔な状態にしておくことが大切です。砂やほこり、雑菌などの異物をきれいに洗い流しておかないと、感染症や化膿の原因となってしまいます。手に付着した雑菌なども感染症を引き起こす可能性があるので、石鹸でよく洗っておきましょう。

また、患部に水分が残った状態で絆創膏を貼ると、雑菌が繁殖しやすい不衛生な環境になってしまいますので、傷口を洗ったあとは、清潔なガーゼやコットンなどで水分をよくふきとってください」(古口さん)

それでは、はがれにくくなる絆創膏の貼り方を教えてもらいましょう。

「まず、指に使う長細い絆創膏は、ガーゼの直前まで、消毒したハサミで切り込みを入れます。指先など関節以外の場所は、切り込みを入れた絆創膏のガーゼ部分を傷口に当ててから、切り込みを入れた上の部分は斜め下へ、下の部分は斜め上に貼って、テープの部分がクロスするようにしてください。この時、うっ血しないようにテープを引っぱりすぎないようにして貼りましょう。

関節に貼る場合は、上の部分は斜め上へ、下の部分は斜め下へ貼ります。関節の部分を開けるような感じです。これでテープが関節の内側でゴワゴワしないのですき間がなくなり、はがれにくくなります。関節も曲げやすいので、テニスやゴルフなどのスポーツをする方にもおすすめです」(古口さん)

貼がれやすいかかとや肘にも使える?

この時期、かかとのひび割れに悩まされる人も少なくないと思います。そこで、かかとやひじなどに貼る時に使う、四角く大きな絆創膏でもはがれにくくする方法も教えてもらいました。

「特に靴を履く場合、かかとに絆創膏を貼るとゴワゴワしたり、はがれたりするのが気になります。そこで、四角い絆創膏の場合は、四辺それぞれの中心を三角形に切り取ります。こうすると貼った時に曲がった部分がだぶついてゴワつくことなく、しかもぴったり貼れるので、靴を履いてもはがれにくくなるのです。ひじもよく曲げる部分で、普通に貼るとはがれやすいので、おすすめです」(古口さん)

簡単な工夫で市販の絆創膏がはがれにくくなるのはうれしいですね。ただし、絆創膏を切る際には、アルコール除菌シートで刃の部分をぬぐうなど、必ず消毒したハサミを使用することが注意点だそうです。

まだまだ乾燥が続き、ひびやあかぎれ、ささくれに悩まされる季節が続きます。絆創膏の出番がある時は、ぜひこの裏ワザをお試しください。
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