都会でも見つけられる「冬の大三角」や「オリオン座」
大熊さんは、冬の星空の魅力を「日没が早いので観察する時間が長い、明るい一等星が多い、さまざまな色の星がある、上空の空気の流れが強いので星がキラキラとまたたきやすいなど、星の観察に好条件が重なります。『オリオン座』のような見つけやすい星座や『冬の大三角』『冬のダイヤモンド』などもあり、印象も強い」と説明します。まず見つけたいのが、冬の星座の代表ともいえるオリオン座です。
「南の空を見上げると、正面に同じくらいの輝きの星が3つ並んでいます。これがオリオン座の目印になる3つ星で、オリオンのベルトと呼ばれています。このベルトがわかれば、それを囲む4つ星もすぐに見つけられます。
4つ星の右下の位置にある青白い1等星がリゲルで『巨人の足』という意味です。リゲルの位置は覚えておきましょう。4つ星の左上の赤い星が、ベテルギウスです。『巨人のわきの下』という意味で、地球から約500光年のところにある赤色巨星です」(大熊さん)
「南の空を見上げると、正面に同じくらいの輝きの星が3つ並んでいます。これがオリオン座の目印になる3つ星で、オリオンのベルトと呼ばれています。このベルトがわかれば、それを囲む4つ星もすぐに見つけられます。
4つ星の右下の位置にある青白い1等星がリゲルで『巨人の足』という意味です。リゲルの位置は覚えておきましょう。4つ星の左上の赤い星が、ベテルギウスです。『巨人のわきの下』という意味で、地球から約500光年のところにある赤色巨星です」(大熊さん)
オリオン座のベテルギウスを中心に、冬の星座巡りができます。
「ベテルギウスの左下でひときわ輝いている青白い星が、おおいぬ座のシリウスです。シリウスは、全天一の明るい恒星なので南の空を見上げると簡単に見つかりますが、オリオン座の3つ星を結ぶ線を左下の方に伸ばして見つけることもできます。もしかしたら都会地ではシリウスの方がオリオンの星たちより目立つかも知れません。
ベテルギウスとシリウスを線で結んで、左上の方に大きな正三角形を作るようにイメージすると、頂点のところに明るい星が見つかります。これが、こいぬ座の1等星プロキオンです。シリウス、ベテルギウス、プロキオンの3つを結べば、冬の大三角になります」(大熊さん)
「ベテルギウスの左下でひときわ輝いている青白い星が、おおいぬ座のシリウスです。シリウスは、全天一の明るい恒星なので南の空を見上げると簡単に見つかりますが、オリオン座の3つ星を結ぶ線を左下の方に伸ばして見つけることもできます。もしかしたら都会地ではシリウスの方がオリオンの星たちより目立つかも知れません。
ベテルギウスとシリウスを線で結んで、左上の方に大きな正三角形を作るようにイメージすると、頂点のところに明るい星が見つかります。これが、こいぬ座の1等星プロキオンです。シリウス、ベテルギウス、プロキオンの3つを結べば、冬の大三角になります」(大熊さん)
今年は3つの赤い星がほぼ等間隔で並ぶ
今年はさらに冬の大三角の一つ、ベテルギウスを含めて3つの赤い星が並ぶといいます。
「ベテルギウスから西の方角に赤い星のアルデバラン、さらに右(西の方)に赤い星の火星、つまり3つの赤い星がほぼ等間隔に並びます。ただ、火星は日が経つにつれて、星々の間を動いていくので、ほぼ等間隔に並んだように見えるのは2月の中旬から下旬にかけてです。見逃さないようにしましょう」(大熊さん)
「ベテルギウスから西の方角に赤い星のアルデバラン、さらに右(西の方)に赤い星の火星、つまり3つの赤い星がほぼ等間隔に並びます。ただ、火星は日が経つにつれて、星々の間を動いていくので、ほぼ等間隔に並んだように見えるのは2月の中旬から下旬にかけてです。見逃さないようにしましょう」(大熊さん)
輝きを取り戻したベテルギウス
ベテルギウスといえば、昨年減光で話題となったことを思い出す人も多いのではないでしょうか。
「ベテルギウスは本来1等星ですが、2019年10月頃から急激に暗くなり、2020年1月には1.5等星よりも暗くなりました。オリオン座の印象が変わるほどの変化に、天文ファンのみならず世界中が注目するニュースとなりました。
減光の原因はさまざま唱えられていましたが、現在では、ハーバード・スミソニアン天体物理センター(米国)のハッブル宇宙望遠鏡による観測データから、星から放出された物質が冷えて暗い塵となり光を遮っていたことが原因と考えられています。今季はいつもどおりの明るさを取り戻しているので、ぜひ美しい輝きを確認してみてください」(大熊さん)
2月は、雄大な「冬の大三角」と、西の空で日々見える位置が変わっていく火星を含めた3つの赤い星が並ぶ天体ショーが楽しめます。空気が澄んで輝く星空を見上げてみませんか。
» ウェザーニュース星空情報
「ベテルギウスは本来1等星ですが、2019年10月頃から急激に暗くなり、2020年1月には1.5等星よりも暗くなりました。オリオン座の印象が変わるほどの変化に、天文ファンのみならず世界中が注目するニュースとなりました。
減光の原因はさまざま唱えられていましたが、現在では、ハーバード・スミソニアン天体物理センター(米国)のハッブル宇宙望遠鏡による観測データから、星から放出された物質が冷えて暗い塵となり光を遮っていたことが原因と考えられています。今季はいつもどおりの明るさを取り戻しているので、ぜひ美しい輝きを確認してみてください」(大熊さん)
2月は、雄大な「冬の大三角」と、西の空で日々見える位置が変わっていく火星を含めた3つの赤い星が並ぶ天体ショーが楽しめます。空気が澄んで輝く星空を見上げてみませんか。
» ウェザーニュース星空情報
参考資料など
取材協力/株式会社アストロアーツ
画像/ステラナビゲータ11-StellaNavigator11
画像/ステラナビゲータ11-StellaNavigator11