facebook line twitter mail

雨で雪の重量増す
北陸や東北、融雪災害に警戒を

2021/01/11 14:20 ウェザーニュース

記録的な豪雪となった北陸や東北ですが、雪が落ち着いたところに12日(火)は前線が接近。沿岸のエリアでは雪ではなく雨が降り、融雪災害の危険が高まります。
起こりうる5つのリスクをまとめています。

雪が雨でさらに重くなるおそれ
カーポート倒壊に警戒

box0
積雪の後の降雨の状況は、屋根の上に乾いたスポンジを置いているようなもので、降った雨がそのまま重さに加わります。

明日、富山市や金沢市付近で予想されている降水量は多くて15~20mm程度。降水を重さにすると、1平方メートルあたり15〜20kgあります。仮に新雪が1立方メートル辺り100kgと仮定すると、さらに1割以上重くなる計算になります。

すでに雪は自重で締り雪になっていたり、気温が上がると溶けはじめてざらめ雪となっていきます。それに降雨がもたらされるとカーポートやビニールハウス等の構造物の倒壊危険性がさらに高まりそうです。

屋根からの落雪やツララの落下

box1
石川県金沢市(2021年1月11日)
雨が降ったり気温が上がると、つららの落下や屋根からの落雪など注意が必要です。上記の通り重量は相当なものになっていますので、屋根の下など危険な場所を歩かないようご注意ください。

雪崩の発生

box2
積もった雪と地面との間に、ザラメ状のもろい雪の層が出来たり、雪解け水が流れることなどによって、雪の層全体が滑り落ちる『全層雪崩』が山沿いを中心に発生する可能性があります。

雪おろしの転落事故

box4
新潟県上越市(2021年1月11日)
落雪対策として早めに行っておきたい、雪おろしの際は転落事故に要注意。夜が明けて、比較的気温の低い朝などをおすすめします。

屋根の雪おろしはヘルメットや命綱を付けるなどし、雪かきも事故防止のためにご家族やご近所の方に声を掛け合って行うと安心です。

道路冠水の発生

気温上昇や雨によって、雪どけが進み、道路冠水やぬかるむ路面に注意が必要です。また、一度溶けた雪が再び凍結し、アイスバーンになるおそれも。車の運転はくれぐれも慎重に行うようにお願いします。
» 積雪の予想 大雪ピンポイント天気(会員限定)
» 路面凍結予報(会員限定)

このニュースをSNSでシェア