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旬のイカの栄養を効果的に摂るには、ある香辛料が決め手!

2021/01/14 08:49 ウェザーニュース

イカは種類によって旬の時季や味に特徴があり、さまざまな食べ方があるといいます。食用にできるイカは30種類ほどもあり、日本でおなじみのものだけでもスルメイカ、アオリイカ、ヤリイカ、ホタルイカ、モンゴウイカなど、その種類はとても豊富です。そのなかでもいままさに旬なのがヤリイカです。詳しい話を管理栄養士の柴田聡美さんに伺いました。

今が旬のヤリイカは上品な旨み

「今の時季はヤリイカが旬を迎えています。ヤリイカは名前の通り、先がとがって耳が大きく、スマートなのが特徴です。肉は薄めですが、歯ごたえ、旨み、甘みなどのバランスがよく、非常に上品な味わいがあります。刺身や寿司ネタはもちろん、てんぷらや炒め物など、何でも向くオールマイティなイカといえます」(柴田さん)

高タンパク低脂質、タウリン、コラーゲンが豊富

イカにはどのような栄養が含まれているのでしょうか。

「イカは高タンパクで低脂質です。タンパク質は骨や筋肉を作る重要な栄養素ですが、同じ高タンパクでも牛肉や豚肉などの肉類だと脂質も多くなりがちです。その点、イカは低脂質なので、たくさん食べても肥満につながることが少ないのです。

また、体内の機能の働きを制御したり、肝臓の中性脂肪を排出する働きのあるタウリンも豊富です。女性にうれしい美肌効果のあるコラーゲンもたくさん含まれています」(柴田さん)

皮つき、香辛料で炒めると栄養効果がアップ

コラーゲンなどのイカの栄養は、調理法や食べる場所によって違いがあるそうです。

「イカにはコラーゲンが多いですが、その9割が皮に含まれています。このコラーゲンは牛肉などの動物性のものより吸収率が7割も高いので、皮はむかずに調理して食べましょう。輪切りにすれば、皮は気になりません。ただ、てんぷらなどの揚げ物は、皮と身の間にある水分で揚げ油がはねる危険があるので、皮はむいてください。

また、カレー粉などに入っている香辛料のターメリックを加えて炒め物にすると、イカのタウリンとターメリックに含まれるクルクミンが、肝機能の強化に相乗的に働く効果が期待できます。また肝を使う塩辛は、肝に含まれる酵母がビタミンAや亜鉛、鉄分などの有効成分を作り出すので、より栄養効果が高くなると言われています」(柴田さん)

おいしいばかりか、高タンパク低脂質で栄養も豊富なイカ。旬に合ったイカをいろいろなアレンジで食事に取り入れて、おいしくいただきましょう。

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