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大雪時、立ち往生による車両滞留はなぜ起こる 移動時の備えは

2020/12/31 11:05 ウェザーニュース

今月中旬の北陸や信越を中心とした大雪では、関越自動車道などで車の立ち往生が発生し、大規模な車両滞留が発生しました。

立ち往生による大規模な車両滞留は、解消までに数日を要することもあります。立ち往生してしまう車両にはどのような共通点があるのか、なぜ身動きが取れなくなるのか解説します。
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共通点は「大型車」「チェーン未装着」

国土交通省のまとめによると、2015年度から2019年度において、立ち往生車両のうち冬用タイヤを装着していなかったケースは全体の24%で、残りの76%は冬用タイヤを装着していたのにもかかわらずスタックしてしていたとのことです。

また、立ち往生車両のうち89%はタイヤチェーン未装着で、大雪時は冬用タイヤだけでは不十分な場合もあるといえます。

また、2015年に直轄国道で立ち往生した車両のうち61%が大型車、24%が中型車で、小型車は15%に留まっていました。物流は大雪の日も稼働を強いられる場合がありますが、近年はトラック輸送の割合が増加していることも課題となっています。

車両が停止すると積雪増加が加速する悪循環

立ち往生は登り坂区間で発生しやすい現象です。一台が坂の途中で進めなくなって停止してしまうと、後続車もに減速・停止して発進出来なくなる車両が出始め、渋滞が発生します。渋滞にはまったドライバーは迂回や引き返しを選択する人もいますが、状況がわからないと周囲に同調してそのまま様子をみる人のほうが多く、しばらく停車し続ける車両が続出します。

ここで、雪の降り始めの道路を想像してみてください。路肩や歩道に雪が積もっていても、車道には積雪のない光景が思い浮かぶかと思います。車両の走行が頻繁な場所では積雪は増えにくいものですが、渋滞で完全に車両が停止した状態では、路肩と同じように車両の周囲にどんどん雪が積もります。

このように、渋滞でしばらく様子をみるつもりであったり、渋滞なら仕方ないと待機をしているうちに、引き返すことの出来ない状況になって大規模な車両滞留に発展してしまうパターンが多いといわれます。人力での車両周囲の除雪が精一杯なほどの積雪になると、その場からの移動は既に困難ですので、大雪が収まり除雪車が来るのを待つことになります。

「自分は大丈夫」は命取り

立ち往生してしまったドライバーの中には、自分が立ち往生に遭遇するとは思ってもみなかったという方もいます。同様に「前回大丈夫だったから今回も大丈夫」が通用しないこともあります。

過信せず、知識を得て、都度適切な情報を入手し、そしてやむを得ない事情がない限りは無理をしないことが大切です。

冬道の運転は、万が一への備えを

冬道の運転に備えておくべきもの
大雪が予想されている中、どうしても仕事などで冬道を走行する予定のある方は、万が一の場合に備えて以下のようなものを準備しておいてください。

◆スコップ
マフラー付近をこまめに除雪して、一酸化炭素中毒を防ぐ

◆食べ物や飲み物
立ち往生に遭遇すると、なかなか援助物資すら届かない状況になります。少なくとも数食分は食べ物・飲み物があるとよさそうです。

◆毛布やカイロなど
燃料を持たせるためにも、エンジンを切る時間帯が出てきます。その際の気温低下への備えも必要です。

◆簡易トイレ
立ち往生が発生してしまうと、車内や近くにトイレの無いところで長時間過ごさないといけないかもしれません。

その他、砂、軍手、長靴、懐中電灯、スクレーパー等も大雪の程度に応じて携行してください。
〔関連記事〕立ち往生への備え

道路の異常を発見したら
 道路緊急ダイヤル(#9910
事故が発生したら
 警察(110) 救急(119

参考資料など

国土交通省山形国道事務所 http://www.thr.mlit.go.jp/yamagata/road/yukimichikokoroe/