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大雪・猛吹雪に厳重警戒 年越し寒波で北陸~山陰は積雪急増も

2020/12/30 13:12 ウェザーニュース

現在、日本付近を通過中の低気圧が東の海上でさらに発達し、日本付近は今夜にかけて非常に強い冬型の気圧配置になります。上空1500m付近で平年より10°C前後低い、-12℃以下の寒気が西日本にも流れ込む見込みです。

積雪による交通障害(立ち往生に起因する大規模な車両滞留など)や、吹雪による視界不良、小屋などの倒壊、着雪による停電などのおそれがあります。

すでに西日本では瞬間的に30m/s前後の暴風が吹き荒れており、雪が降り出すことで猛吹雪となるおそれがあります。各地に暴風雪警報、暴風警報、大雪警報、波浪警報が発表中で厳重な警戒が必要です。

夕方以降は山陰~北陸でドカ雪のおそれ

30日(水)夕方の雪・雨の予想
冬型の気圧配置が強まるとともに、強い風同士がぶつかり合うことでJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が形成され、夕方以降は山陰から北陸にかけて発達した雪雲が通過する見込みです。

上空の寒気が強いため雪雲はより発達しやすく、1時間に5cmを超えるような雪となります。JPCZによる雪雲に覆われると、市街地でも積雪が急増し、車での通行が困難になるような路面状況となる可能性がある上、強い風で吹雪となって見通しの悪化も予想されます。買い出しなどは雪が本格的に強まる前に済ませるようにしてください。
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年明けにかけて大雪続く

強い冬型の気圧配置は明日31日(木)・大晦日から1月1日(金)・元日にかけて続き、山陰から北陸、東北にかけての広い範囲で新たに50cm以上の雪の積もるおそれがあります。山沿いだけでなく、市街地でも積雪が増加。日本海側だけでなく、名古屋や京都、広島の周辺や九州の平野部でも雪が積もる予想となっています。

特に雪の量が多くなるのは、12月中旬にも記録的な大雪となった北陸・長野北部・群馬北部の山沿いで、1mを大幅に上回る可能性があります。30日(水)10時現在の積雪は新潟県津南町で136cm、群馬県みなかみ町・藤原で111cmとなっており、これに新たな雪が加わることで、積雪としては12月中旬よりも多くなる見込みです。

雪が小康状態になるタイミイングを見計らい、安全を十分に確保した上で除雪作業を行う必要があります。

念のため立ち往生や停電への備えを

短期間に大量の雪が降る状況で、動けなくなる車が出ると、大規模な立ち往生につながります。年明けにかけての車での移動は極力避け、やむを得ない場合も、冬用タイヤや滑り止め、スタックした時の装備などを行い、最新の気象情報や道路交通情報、運行情報をしっかりと確認の上、慎重な行動をお願いします。

また、湿った雪が大量に降ることで、送電施設に影響が及び、停電の発生することもあります。暖房が使用出来なくなった場合に備えて、電気以外の暖房器具やカイロを準備する、懐中電灯を準備などの対策を念のため行っておくと良さそうです。
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