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富士山に二重の笠雲 今日はだんだんと天気下り坂に

2020/12/24 09:20 ウェザーニュース

山梨県富士吉田市より(24日8時30分頃 撮影)

今日24日(木)は朝から富士山の山頂付近には「笠雲」が出現していて、晴れている静岡県や山梨県に加えて、東京都や神奈川県など関東南部からも見ることができています。

笠雲とは?

笠雲とは?
笠雲は富士山のような独立峰の山頂付近に現れる雲で、山が笠を被っているように見えることから笠雲と呼ばれます。
 ・「上空の風が強い」
 ・「湿った空気が存在する」
という気象条件の時に発生しやすくなります。

強い風が山にぶつかると、両側や上方に風の流れが変わります。空気が湿っていると、空気が山にぶつかって持ち上げられると膨張して冷えることで雲ができ、山頂の風下側では再び空気が下ることで空気が暖まって雲が消える、という原理で山頂付近にだけ雲ができるのです。

時間が経過しても空気の流れは急には変化せず、風が上昇する過程で雲が出来て、風が下降する過程で雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。

今日は前線の接近に伴って、富士山頂付近では20m/sを超える強い西風が吹いている影響で、笠雲が発生したと考えられます。

このあとは天気下り坂で雲が増える

今日この後は、前線の接近に伴って富士山周辺でも徐々に雲が増えていきます。そのため今日の笠雲は、天気下り坂のサインと言えそうです。

ただ、富士山周辺の地域では、雨が降るまでになるかどうかは微妙なところとみています。

今シーズンはクリスマス時期になっても、富士山の冠雪がごく一部の斜面に残っている程度しか見られていない状況です。富士山にサンタさんから雪のクリスマスプレゼントが届いたのかどうか、周辺にお住まいの方は明日の朝、もう一度確かめてみてくださいね。

>>今いるところの天気・気温

参考資料など

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
高嶺星さん