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汚れがついた素材や場所によって違う 油性ペンの汚れを落とすテクニック

2020/12/25 08:29 ウェザーニュース

いつの間にか家のあちこちについている油性ペンの汚れ、年末の大掃除の機会にキレイにしたいものです。掃除のプロに、汚れた場所ごとに最適な落とし方を教えていただきます。

大掃除前に汚れを落とそう

子どもの落書きなどでついた油性ペンの汚れは、小さくても意外に目立つものです。普段のお掃除ではなかなか落とせず、どうしたらよいのかわかりません。

「油性ペンの汚れは、素材別に汚れ落としを使い分けるとキレイに落とせます」と全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤチームの鈴木健吾さんは話します。しかも、鈴木さんが汚れ落としに使うのは、どの家庭にもあるようなものばかりです。

「素材によっては色落ちしやすかったり、傷んでしまう可能性があるので、必ず目立たない場所で問題ないか確かめてからにしましょう」(鈴木さん)

【布→除光液、クレンジングオイル】

場所・素材:服やクッション、カーテンなど布製のものに
必要なもの:除光液、クレンジングオイル、布2枚(当て布、汚れ落とし用)、ビニール、洗面器、洗剤、水

(1)作業する場所にビニール等をしく。洗面器に洗剤を水で薄めておく。
(2)汚れた箇所の裏側に当て布をして、除光液かクレンジングオイルを少量垂らす。別の布でトントンと叩いて汚れを移す。
(3)当て布をずらして、(2)を繰り返す
(4)汚れが薄くなってきたら洗面器の洗剤液でもみ洗いし、そのまましばらくつけ置きにする。
(5)水洗いして、乾かす。

「1度当て布に移った汚れが布に戻らないよう、布を少しずつずらすのがポイントです。あとは水洗いでほとんど目立たなくなります」(鈴木さん)

【木→エタノール、バター、マーガリン】

場所・素材:床やテーブル、椅子、ドアなど木製のものに
必要なもの:エタノール、布、中性洗剤

(1)布にエタノールを染み込ませ、汚れをゴシゴシこする。
(2)中性洗剤で汚れを落とした箇所を拭き取る。
※中性洗剤は、製品の使い方・使用上の注意に従ってください。

「エタノールがない場合は、バター、マーガリンで代用できます。同じように、布に染み込ませて使います。汚れを落とした箇所を中性洗剤で拭き取ることで、油汚れも残りません。

木製のものはニスを使っていることが多いので、除光液は使わないでください。ニスまで溶けて、かえって目立ってしまう可能性があります」(鈴木さん)

【クロス(壁)→アルコールスプレーとメラミンスポンジ】

場所・素材:クロスについてしまった汚れに
必要なもの:アルコールスプレー、メラミンスポンジ、水

(1)アルコールスプレーを油性ペンの汚れにかける。
(2)10〜20秒おいて、水をつけたメラミンスポンジでこする。

「メラミンスポンジでこするとき、強すぎるとクロスを傷つけてしまう恐れがあるので、なるべく優しく行いましょう」(鈴木さん)

【窓ガラス→消しゴム】

場所・素材:窓ガラス
必要なもの:消しゴム(すりガラスの場合はエタノールと厚手の布、コットン)

(1)油性ペンの汚れを消しゴムでこする。

「ガラスに油性ペンのインクは染み込まないので、消しゴムでこするだけで落ちるのです。すりガラスの場合は細かな凹凸があるので、水吹きなどでエタノールをふきかけ、汚れを浮かせてから布でこすります。布の代わりにコットンも使えます」(鈴木さん)

【ざらざらのタイル→歯磨き粉と歯ブラシ】

場所・素材:ざらざらのタイル
必要なもの:歯磨き粉と歯ブラシ、水、雑巾

(1)タイルを水でしめらせる。
(2)歯ブラシに歯磨き粉を少量つけ、円を描くように汚れをこする。
(3)汚れが落ちたら、雑巾で歯磨き粉を拭き取る

「歯磨き粉には研磨剤が入っていて、汚れを強力に落としますが、素材を傷めるおそれがあり使用には注意が必要です。ただ、タイルは頑丈な素材なので少々のことでは傷つきません。ちなみに、表面がツルツルのタイルはガラスと同じように、消しゴムでこすれば落ちます」(鈴木さん)

素材別に適切な方法を選ぶことで、すっきり落とせそうです。

「油性ペンは、時間がたつと落としにくくなります。できれば、汚したらすぐに、あるいは気づいたら早めに落とすことをお勧めします」(鈴木さん)

普段から気になっていた汚れや、大掃除で見つけた汚れなどをキレイにして、新しい年を迎える準備を済ませてみませんか。

参考資料など

取材協力:アクティア株式会社(https://www.kajitaku.com/)