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乾燥する冬に欠かせないリップクリームの寿命はどれぐらい?

2020/12/17 05:39 ウェザーニュース

空気が冷たく乾き、さらに暖房による乾燥も加わる今の季節は、リップクリームが唇の強い味方です。ところで、使用中のリップクリーム、いつまで使えるものか考えたことはありますか?

冬に欠かせないリップクリームの正しい使い方を、ロート製薬とニベア花王のメーカー2社に取材しました。

リップクリームも古くなる?

そもそもリップクリームに“寿命”はあるのでしょうか?

「実は、一般的にリップクリームには、使用期限を書いていません。医薬品医療機器等法(旧題名:薬事法)で、『製造後3年以内で変質する化粧品を除き、使用期限を表示する必要はない』とされているためです」(ロート製薬)

ニベア花王も同じような回答でした。

「基本的に未開封のものは、製造から少なくとも3年間は品質を保つように設計されています。ただし、商品によって異なるので、パッケージ等に記載されている注意書きをご参照ください」(ニベア花王)といいます。

つまり、使用期限の記載がある製品についてはその日付、ないものについては製造から3年間ということになります。

「3年を過ぎても、ただちに使用できなくなるわけではありません。ただ、保管状態が悪ければ、開封前でも品質が低下する場合があります。使用時に中身の状態や匂いなど確認し、おかしいと感じたら使用しないでください」(ニベア花王)

できるだけ“寿命”を伸ばすためには、どのように保存したら良いのでしょうか。取材した2社とも「高温多湿や直射日光を避け、密栓して保管すること」を推奨しており、できるだけ温度変化の少ない、日の当たらない場所で保管するのが良いそうです。

開封後のリップクリームは?

では、使い始めたリップクリームはどうでしょうか。

「使用状況や保管などの条件にもよりますが、開封した製品はなるべく早めに使い切ってください。開封してから時間が経つと、空気に触れるなどして品質が低下するおそれがあるので、長くともワンシーズンぐらいで使い切ることをオススメしています」(ニベア花王)

なお、使いかけのリップクリームについても、未開封のもの同様、高温多湿や温度変化、日光の当たる場所などを避けて保管します。車内や室内でも窓際などに置き忘れないよう注意した方がよさそうです。また、ズボンのポケットなどに長い時間入れておくと、体温で熱くなってしまうこともあるので、注意しましょう。

匂い、分離、変色などに注意

リップクリームがどういう状態になったら使わないほうが良いのでしょうか。ポイントとなるのは、匂い、分離、変色、使用感です。

「異臭が生じたり、外観に異常が見られる場合の使用は避けてください。赤み、はれ、かゆみ、刺激などが現れる可能性があります。このような異常が現れた場合は使用を中止してください」(ロート製薬)

「変質したリップクリームでは、本来の機能が期待できなかったり、かゆみや刺激等のトラブルが起きる可能性があります」(ニベア花王)

万が一赤みやかゆみといった異常が現れた場合は、すぐに使用を中止して皮膚科医に相談してください。

これから、寒さが厳しくなってきます。リップクリームを正しく使って唇の潤いを保ちたいものですね。
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