気分の落ち込みが在宅勤務で増える?
「秋が深まると気分が落ち込む人が少なくありません。日常生活に支障が出るようなら季節性情動障害(冬期うつ病)といって精神科の治療対象になりますが、それほど深刻でなかったら日常生活を改善すれば気分を引き上げることができます」と言うのは、ウェザーニューズ気象病顧問アドバイザー・愛知医科大学客員教授・中部大学教授で医師の佐藤純先生です。
「日光を浴びると人の体内で生産されるセロトニンという神経伝達物質が、秋が深まって日照時間が短くなると減少します。セロトニンは気分を引き上げる作用があるので、日照時間が短くなる秋から冬にかけて、うつ傾向になる人が増えるのです」(佐藤先生)
毎朝出勤していれば日光を浴びることができますが、テレワークなどで在宅勤務が増えると朝日を浴びることが減り、気分が落ち込む人が増えているかもしれません。
「日光を浴びると人の体内で生産されるセロトニンという神経伝達物質が、秋が深まって日照時間が短くなると減少します。セロトニンは気分を引き上げる作用があるので、日照時間が短くなる秋から冬にかけて、うつ傾向になる人が増えるのです」(佐藤先生)
毎朝出勤していれば日光を浴びることができますが、テレワークなどで在宅勤務が増えると朝日を浴びることが減り、気分が落ち込む人が増えているかもしれません。
気分を引き上げる午前中の太陽
「冬期うつ病の治療に、光療法といって朝の時間帯に強い光線を照射すると効果があることが知られています。落ち込んだ気分を引き上げたいなら、毎日、午前中に戸外で太陽の光を15分〜30分浴びる習慣をつけてください。2週間も続ければ、気分が改善します」(佐藤先生)
気分が落ち込むと、夜眠れなくなって生活のリズムが乱れることがあります。その場合も午前中の日光浴が有効だといいます。
「日光を浴びて体内でセロトニンが作られると、およそ14〜15時間後に睡眠を促すメラトニンが大量に分泌されます。不眠気味の人も午前中に太陽を浴びると、自然な眠りにつきやすくなります」(佐藤先生)
気分が落ち込むと、夜眠れなくなって生活のリズムが乱れることがあります。その場合も午前中の日光浴が有効だといいます。
「日光を浴びて体内でセロトニンが作られると、およそ14〜15時間後に睡眠を促すメラトニンが大量に分泌されます。不眠気味の人も午前中に太陽を浴びると、自然な眠りにつきやすくなります」(佐藤先生)
人間も冬は活動量が減る?
自然界で暮らす野生の動物は、冬になって気温が下がり、食糧が乏しくなると、冬眠したり活動量が低下します。晩秋から冬にかけて人の気分が落ち込み、やる気が低下するのも自然の摂理かもしれません。
「大切なのは、気分が落ち込んだり、やる気が低下しても、焦らないことです。午前中の太陽を浴びて気分を改善することもできますが、日照時間が一番短くなる冬至(今年は12月21日)を過ぎれば日に日に日照時間が長くなります。冬の間は気分が沈み、やる気が湧かないという人も、春になれば元気を取り戻して活動的になります。それまではエネルギーを充電する期間と考えると気が楽になります」(佐藤先生)
この時期に憂うつな気分の人は午前中の太陽を浴びるようにすれば、やがて気が晴れるかもしれません。いつも晩秋は気分が落ち込むという人も、冬至を過ぎれば日照時間が長くなり、気分は改善に向かうでしょう。今がつらい人は、そのうち良くなるという希望を持ってください。
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「大切なのは、気分が落ち込んだり、やる気が低下しても、焦らないことです。午前中の太陽を浴びて気分を改善することもできますが、日照時間が一番短くなる冬至(今年は12月21日)を過ぎれば日に日に日照時間が長くなります。冬の間は気分が沈み、やる気が湧かないという人も、春になれば元気を取り戻して活動的になります。それまではエネルギーを充電する期間と考えると気が楽になります」(佐藤先生)
この時期に憂うつな気分の人は午前中の太陽を浴びるようにすれば、やがて気が晴れるかもしれません。いつも晩秋は気分が落ち込むという人も、冬至を過ぎれば日照時間が長くなり、気分は改善に向かうでしょう。今がつらい人は、そのうち良くなるという希望を持ってください。
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