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“のどの痛み”や“空咳”が改善できる食べ物や飲み物は?

2020/11/21 05:34 ウェザーニュース

最近、朝起きたら喉が痛い、空咳が出るといった症状はありませんか。のどが乾燥した状態が続くと、ウィルスや細菌が付着して風邪など感染症の原因になります。「東洋医学では乾燥した空気が強すぎる状態を燥邪(そうじゃ)といい、乾燥が進む秋冬は呼吸器などの潤いを守ることを気をつけて過ごすと良いです」と源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸佳子先生(国際中医薬膳師)は言います。

のどが乾燥しやすいときはナシやリンゴ

空気が乾燥してくると皮膚や粘膜の潤いがなくなり、のどが痛んだり空咳が出たりします。そんなときは、こんな食べ物や飲み物で改善できるといいます。

「まずオススメしたいのはナシです。肺を潤し、咳を鎮め、痰を出しやすくし、炎症を抑えることができるので、空咳に効果的です。のどが乾燥して咳がでやすい人は定期的に摂取するといいでしょう。洋ナシでも構いません」(瀬戸先生)

ただし、ナシは体を冷やす性質が非常に強い食材。お腹が弱い人は他の果物で代替することもできるそうです。

「より消化の負担が軽いリンゴもオススメです。風邪のときに昔からリンゴのすりおろしをよく摂りましたが、肺や腸を潤す作用があります。また柿も空咳に効きます。しかし、体を冷やす性質があるので、干し柿であればそれを気にすることなく食べることができます」(瀬戸先生)

のどに良いとされる食材、その効能は?

のど風邪のときは蜂蜜が良いと言います。

「そのまま舐めても、飴などを活用するのも良いです。潤す作用が強く、咳を止めてくれます。解毒作用があり疲労にも良いので、風邪のときに摂りたい食材の1つです。また杏仁豆腐(あんにんどうふ)もいいでしょう。杏仁は甜杏仁(てんきょうにん)というアンズの種から作られていますが、肺や腸を潤し、咳を止める効果があります。牛乳も潤いを出す作用が強いので、のどの乾燥や空咳に良い組み合わせです」(瀬戸先生)

果物を含めて甘いものが苦手という人はどうしたらよいのでしょうか。

「のど飴によく入っているミントは、薬膳や漢方でも熱を取り去り、のどの痛みをとるのに使われます。同じく咽頭痛に効く菊の花とともにお茶にすれば、さらに効果的です。スースーする成分に効果があるので、ハーブティなどで飲むときは熱すぎないようにすると効果的です」(瀬戸先生)

喉の痛みや空咳に避けたいもの

のどが不調のときには、摂らないほうがよい食べ物や飲み物があるといいます。

「風邪かなと思うと、体を温めようと香辛料を使ったものを摂る人が多いですが、のどにとっては逆効果で、乾燥や炎症を悪化させてしまいます。カレー、キムチ鍋、生姜入り飲料などは避けてください。一方、体を冷やしてはいけないので、寝具を見直したり、外出時は帰りに寒くならないよう上着やストールなどを忘れずにお持ちください」(瀬戸先生)

すりリンゴとハチミツ、杏仁豆腐とミントなど、のどによい食材は合わせて摂ることで相乗効果を期待することもできるそうです。のどに違和感を感じたときなどに積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。
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