今年獲れたブドウを使った新酒のワイン
世界的に11月の中旬は収穫祭が行われる時季にあたります。
「ボジョレー地方では、11月の収穫祭にその年に穫れたブドウで造る新酒を飲んで、ブドウの出来を確認していました。これがボジョレー・ヌーヴォーです。なぜ解禁日が設定されているかというと、フランスの法律で11月第三木曜以前に新酒を飲むことは禁止されているからです。そこで、世界各国で現地時間の11月第三木曜を待って、日付が替わると飲み始めるのです。
これは『初物好き(江戸時代からの初カツオなど)』の日本人にとっては関心が高く、爆発的ブームになりました。特にバブル景気時はブームに火が付き、解禁日の午前零時に新東京国際空港の貨物ターミナルで飲む人まで現れました。さらに、1990年代の赤ワインブームに乗ってバブル時代を上回る市場規模に育ったのです」(金内先生)
「ボジョレー地方では、11月の収穫祭にその年に穫れたブドウで造る新酒を飲んで、ブドウの出来を確認していました。これがボジョレー・ヌーヴォーです。なぜ解禁日が設定されているかというと、フランスの法律で11月第三木曜以前に新酒を飲むことは禁止されているからです。そこで、世界各国で現地時間の11月第三木曜を待って、日付が替わると飲み始めるのです。
これは『初物好き(江戸時代からの初カツオなど)』の日本人にとっては関心が高く、爆発的ブームになりました。特にバブル景気時はブームに火が付き、解禁日の午前零時に新東京国際空港の貨物ターミナルで飲む人まで現れました。さらに、1990年代の赤ワインブームに乗ってバブル時代を上回る市場規模に育ったのです」(金内先生)
特徴は炭酸ガス
今年獲れたブドウで作るボジョレー・ヌーヴォーは通常のワインと製造方法が異なるようです。
「通常、赤ワインは、皮と一緒に発酵させることで、アルコールに色素が抽出(ちゅうしゅつ)されます。これを『かもし発酵』といいます。この間にブドウ果皮から渋みポリフェノールであるタンニンも抽出されます。これを熟成で飲みやすく『まろやか』にするわけです。
しかし、ボジョレー・ヌーヴォーの場合、短期間の発酵なので、タンニンをまろやかにする熟成ができません。また、かもし発酵も十分ではありません。そこで、密閉タンクに、炭酸ガスを充満させ、ブドウの実を入れ、放置します。そうすると、ブドウの実は自己消化し始め、渋みタンニンの溶出を抑えながら、赤い色素を効率よく溶出させます。
これを『マセラシオン・カルボニック』といいます(マセラシオン=浸漬、カルボニック=炭酸ガス)。この後に、搾(しぼ)って通常のワイン製造法に従って製造するのです。つまり、ボジョレー・ヌーヴォーは、炭酸ガスに浸すことで短時間熟成でも、渋みの少ない美味しいワインが製造できるのです」(金内先生)
いよいよ本日解禁されたボジョレー・ヌーヴォー。初物ワインで今年のブドウの味を楽しみましょう。
>>ウェザーニュース記事一覧
「通常、赤ワインは、皮と一緒に発酵させることで、アルコールに色素が抽出(ちゅうしゅつ)されます。これを『かもし発酵』といいます。この間にブドウ果皮から渋みポリフェノールであるタンニンも抽出されます。これを熟成で飲みやすく『まろやか』にするわけです。
しかし、ボジョレー・ヌーヴォーの場合、短期間の発酵なので、タンニンをまろやかにする熟成ができません。また、かもし発酵も十分ではありません。そこで、密閉タンクに、炭酸ガスを充満させ、ブドウの実を入れ、放置します。そうすると、ブドウの実は自己消化し始め、渋みタンニンの溶出を抑えながら、赤い色素を効率よく溶出させます。
これを『マセラシオン・カルボニック』といいます(マセラシオン=浸漬、カルボニック=炭酸ガス)。この後に、搾(しぼ)って通常のワイン製造法に従って製造するのです。つまり、ボジョレー・ヌーヴォーは、炭酸ガスに浸すことで短時間熟成でも、渋みの少ない美味しいワインが製造できるのです」(金内先生)
いよいよ本日解禁されたボジョレー・ヌーヴォー。初物ワインで今年のブドウの味を楽しみましょう。
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