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週末の寝だめが「社会的時差ボケ」を悪化させる

2020/11/16 05:13 ウェザーニュース

「社会的時差ボケ」という言葉をご存知ですか?

睡眠不足を補うための週末の寝だめが「社会的時差ボケ」を悪化させると言います。

どういうことなのでしょうか。

体内時計が後ろにずれている

「人には体内時計がありますが、起床・就寝の時間が後ろにずれている夜型の人は、会社や学校の始業・終業のリズムに体がついていけず、集中力が低下したり、昼間眠気に襲われたりします。海外旅行の後に生じる『時差ボケ』に似たこんな状態は『社会的時差ボケ』と呼ばれています」と話すのは、ウェザーニューズ気象病顧問アドバイザーで愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生です。

夜中の12時過ぎまで起きていれば、平日の睡眠は6時間足らず。週末には寝だめをして睡眠不足を補うことになります。

睡眠不足を寝だめで補うと…

「週末の起床時間が平日より3時間以上遅いと、危険な寝だめになります。日曜日の夜は明日に備えて早めに布団に入ってもなかなか寝付けず、寝不足のまま朝を迎え、平日の寝不足を補うために週末は寝だめをするという悪循環におちいります」(佐藤先生)

人は緊張が切れたときに、頭痛、めまい、耳鳴り、肩コリなどが現れることがあります。こうした症状で週末は1日中寝ている人もいます。

この状態が続くと睡眠リズムがますますずれて昼夜逆転し、集中力や判断力の低下、昼間の眠気、活動量の低下など、「社会的時差ボケ」が悪化します。

「早寝・早起き」で改善する

「社会的時差ボケ」を治すにはどうしたらよいのでしょうか?

「早寝・早起きを習慣化することです。そのためには、寝る3時間前までに晩御飯をすませ、毎晩ぬるめの湯船(40℃前後)に10〜15分浸かり、就寝30分前はブルーライトを発するスマホなどを見ないで目や頭を休養させる時間をとります。そんなに早く眠れないというなら、当面は市販の睡眠改善薬の助けを借りるのもいいでしょう。長年の生活習慣を変えるのですから、時間をかけて早寝・早起きの生活に慣らしてください」(佐藤先生)

それでも「社会的時差ボケ」が治らない場合は、睡眠障害を診てくれる医療機関を受診してみてください。
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