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サバの旬到来! 脂ののり具合、鮮度の良し悪しの見分け方

2020/11/15 10:37 ウェザーニュース

サバの仲間でも代表格のマサバが旬を迎えています。これから冬にかけて、たっぷり脂がのったサバは全身トロといえるほどおいしくなります。おいしいサバの見分け方を、船橋地方卸売市場の株式会社山末の本部長、内海貴久さんに伺いました。

サバは鮮度が落ちやすい

魚は鮮度が命ですが、サバは他の魚に比べて特に鮮度が落ちるのが早いようです。

「サバは他の魚より短時間のうちに身が酵素分解されてしまう性質があります。『サバの生き腐れ』ということわざがありますが、サバは漁獲されてから短時間で鮮度が下がりやすいことをいったものです」(内海さん)

鮮度が落ちやすいからこそ、選ぶときにはより新鮮なものを選びたいですね。どのように見分ければ良いのでしょうか。

「1匹単位で買うのであれば、エラを見て鮮やかな赤色をしているもの、背中の柄がはっきりして色が良いもの、腹はキメの細かい虹色に光っているものが、より鮮度が良いという証になります。

ただ、スーパーなどでは1匹単位で買うことはあまり多くないでしょう。切り身であれば、身割れ(身に亀裂が入ること)しておらず、皮にハリのあるものを選んでください。また、もしあばら骨がついているものであれば、腹側を見て、あばら骨が腹の肉の中にしっかり隠れているものは鮮度が良いものになります。鮮度が落ちるとあばら骨が浮いてきて、肉からはがれそうに見えてきます。こうしたものは避けましょう」(内海さん)

脂ののったサバの見分け方

では、脂がのったおいしいサバを選ぶにはどこを見ると良いのでしょうか。

「まるごと1匹のサバを外見から見分けるのは、プロでないとなかなか難しいですが、切り身なら脂ののりは比較的簡単に見分けられます。

まず、表皮と身の間を見てください。ここは脂肪の層です。だからこの層が厚いものは脂がのっているのです。次に身を見てください。身の間に、牛肉の霜降りやマグロのトロのように、白っぽく“サシ”が入っているのが見えるものがあります。そうしたサバは、塩焼きにすると脂がしたたり落ちるような、たっぷりの脂がのっています。

これからの季節のサバはこうした上モノを買うことができるので、ぜひおいしいサバを召し上がってほしいですね」(内海さん)

サバの脂分は、大部分が不飽和脂肪酸で、過剰に摂取するとコレステロール値を上げてしまう牛肉や豚肉などの飽和脂肪酸と違い、血中のコレステロール値を下げる効果があるそうです。また、脂が多いとダイエットの大敵では?と思われがちですが、サバの脂にはエネルギー代謝を上げ、脂肪燃焼効果があると言われています。

これからの季節、健康効果が高い脂ののったおいしいサバをたくさんいただきましょう。
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