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冬はラニーニャ現象が続く 西日本は3シーズンぶりの雪の多さに(エルニーニョ監視速報)

2020/11/10 14:07 ウェザーニュース

気象庁は今日10日(火)、最新のエルニーニョ監視速報を発表しました。

10月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は-1.2℃で、平年より低くなっています。対流活動は引き続きに平年に比べて不活発で、貿易風は引き続き平年より強い状況です。このような海洋や大気の状態はラニーニャ現象の特徴を示しており、継続していると見られます。
太平洋赤道域の中部から東部に見られる海洋表層の冷水が冬にかけて維持され、東部の海面水温は平年より低い状態が継続すると考えられます。

エルニーニョ現象を予測するコンピューターシミュレーションの結果では、冬にかけて基準値より低い値で推移し、年明けの1月までは90%の確率でラニーニャ現象が継続する見込みです。春になると平常の状態に戻る可能性があり、ラニーニャ現象が続く確率は3月になると60%に下がります。

西日本は3シーズンぶりの雪の多さに

冬の降雪量の予想
ラニーニャ発生時の冬の天候は統計的に目立った特徴はないものの、偏西風の蛇行を引き起こして、日本付近に寒気の流れ込みやすいパターンになることがあります。

西日本の日本海側の降雪量は、昨シーズンが平年の11%、その前がわずか7%と2シーズン続けて、記録的な雪の少なさでした。

気象庁が9月末に発表した寒候期予報で、12~2月にかけての冬の降雪量は平年並みか多い予想となっています。3シーズンぶりに雪が多くなる可能性がありますので、雪への備えをしっかりと行うようにしてください。
» この先3か月の長期予報

参考資料など

気象庁より