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週刊地震情報 2020.11.8 7日(土)に小笠原諸島東方沖でM6.2の地震 津波は発生せず

2020/11/08 11:00 ウェザーニュース

この1週間で、国内で観測された地震回数は前週にほぼ同じ水準です。震度3以上の地震はやや多く、4回発生しました。全国的に陸域の浅い地震がやや目立ちます。(11月2日~11月8日10時の集計)

国内:小笠原諸島東方沖でM6.2 父島で震度2

小笠原諸島東方沖の地震
7日(土)10時11分頃、小笠原諸島東方沖を震源とするマグニチュード6.2、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で小笠原諸島・父島で最大震度の2を観測しています。震源が浅く、規模がやや大きかったことから、気象庁は「若干の海面変動の可能性あり」との情報を発表しましたが、目立った潮位の変動は観測されていません。

小笠原諸島近海は、太平洋プレートがフィリピン海プレートに潜り込んでいるため、地震が多く発生しています。マグニチュード6以上の地震は、小笠原諸島の西側の深い所のプレート境界で発生する深発地震が最も多く、東側の浅い所で発生する地震はそれほど多くありません。

今回の地震は正断層型と解析されており、プレート境界ではなく、潜り込んでいる太平洋プレート内部で発生したと見られます。

2010年には今回の震源の少し北で、マグニチュード7.8の地震が発生し、小笠原諸島の父島で震度4を観測、30cmの津波を観測しました。この規模の地震は非常に少ないものの、浅い所で地震が発生した場合は、念のため津波に注意する必要があります。
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国内:秋田県内陸北部で震度3

秋田県内陸北部の地震
6日(金)4時51分頃、秋田県内陸北部を震源とするマグニチュード4.2、深さ約6kmと推定される地震が発生、北秋田市で最大震度の3を観測しました。この地震の直前の4時42分頃にはマグニチュード4.1、5時21分頃にはマグニチュード3.4と地震が立て続けに発生しています。

最大震度を観測した北秋田市と震央が少し離れていますが、これは震央周辺が、山間部ということで地震計が設置されていないためです。

今回の地震の震源付近に知られている活断層はありませんが、最大でマグニチュード4程度以下の規模の群発地震が時々発生し、1981年から84年まで続いた森吉山付近の群発地震活動(最大マグニチュード5.2)などが知られています。

また、秋田県全体で見ると、南北に伸びる断層帯がいくつか確認され、1939年の男鹿地震や1914年の秋田仙北地震、1896年の陸羽地震など、陸域の大きな被害地震も多数発生しており、日頃からの警戒が必要です。

世界:南極近くでM6.0の地震 プレート境界付近で発生

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)
アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しました。最も大きな地震はトンガ近海で発生したマグニチュード6.1、さらにチリ沖と南極海のサウス・シェトランド諸島近海でそれぞれマグニチュード6.0の地震が起きています。

サウス・シェトランド諸島は南極半島の先端部の沖合に分布している島です。日本時間の7日(土)朝に最大の島であるキングジョージ島の南を震源とするマグニチュード6.0、深さ約6kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは正断層型で、プレート同士が離れる運動に伴って起きたと見られます。

この付近は南極プレートとスコシアプレートと呼ばれる小さなプレートの境界に当たり、時々大きな地震が発生します。今回と同じ、サウス・シェトランド諸島と南極半島の間を震源とする地震としては、1971年にマグニチュード7.0の記録が残っています。
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参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。