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11月9日は「119番の日」 正しい通報の仕方を知っていますか?

2020/11/09 05:09 ウェザーニュース

11月9日は語呂合わせで「119番の日」です。1987年に自治省(現・総務省)消防局が制定し、この日から1週間(11月9日〜15日)は「秋の全国火災予防運動」が行われます。
あなたは「119番」の正しいかけ方を知っていますか。

なぜ「119番」に決まったの?

ダイヤル式電話が普及した1926年、消防署につながる緊急電話番号として指定されていたのは「112番」でした。ダイヤル式電話の場合、ダイヤルが戻る時間が短い「1」とか「2」にすれば一刻も早く通報できると考えたのです。

しかし、間違い電話が多かったため、翌1927年に現在の「119番」が新たな緊急電話番号になりました。

「火事ですか、救急ですか?」

119番は消防署につながります。消防署は、消火と救急搬送の両方を担っているため、119番をかけると、こう尋ねられます。

「119番、消防署です。火事ですか、救急ですか?」

火事の場合は、火災が発生した場所の住所や建物、火災がどんな状況なのか、そして通報者の名前と電話番号を伝えます。住所がわからなかったら近くの建物や交差点名などでも結構です。通報する人は慌てているでしょうが、消防署の通信員は慌てている人に慣れています。電話に応対する通信員の質問に落ち着いて答えてください。

救急の場合は、誰が病気やケガでどんな状態なのか(意識の有無、わかれば当人の年齢なども)、救急車が向かう住所、通報者の名前と電話番号を伝えてください。当人の呼吸や脈がない場合、通報者に人工呼吸と心臓マッサージを行うよう指示することがあります。心肺蘇生法がわからなければ消防署員が電話で教えてくれます。

携帯電話は隣接の消防署につながることも

固定電話から119番すると、消防署は発信場所の住所を即座に把握できます。しかし、携帯電話で119番に通報する場合、位置情報を把握しきれず、電波の状況によっては管轄の消防署ではなく、隣接の消防署につながることがあります。そうした場合は、現場の住所や目標の建物などを伝えると、その地域を管轄する消防署に転送してくれます。転送されたら、改めて必要な情報を伝えてください。

救急車が必要か迷ったら「♯7119」

病気やケガの場合、すぐに救急車を呼ぶか、それとも様子を見たほうがいいか、迷うことがあります。そういうときは救急安心センター「♯7119」に電話で相談してください。

医師・看護師・トレーニングを受けた相談員などが電話口で症状など聞き取り、「緊急性のある症状か」「病院を受診する必要があるか」などを判断します。緊急性が高いと判断されると、迅速な救急出動につなぐことがあります。

「救急安心センター」事業は全国展開中で、2020年10月現在、国民の45.9%をカバーしています。

1分1秒を争う緊急の119番。火災の被害を少しでも減らすために、また病気やケガで苦しむ人を救うために、的確な情報を消防署で電話対応する通信員に伝えてください。

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参考資料など

「11月9日 119番の日」(総務省統計局・https://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d1109.html)、「119番の正しいかけ方」(総務省消防庁・https://www.fdma.go.jp/publication/materials/post11.html)、「通報から出場まで」(堺市・https://www.city.sakai.lg.jp/smph/kurashi/bosai/shobo/kinkyu/shutsujo.html)、「救急安全センター事業(♯7119)ってナニ?」(総務省消防庁・https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/appropriate007.html)