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今が旬のナメコ 真空パックでもわかる新鮮さの見分け方

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2020/11/04 09:08 ウェザーニュース

きのこ類がおいしい時季になりました。近年は、きのこは菌床栽培(おがくずなどに栄養源を混ぜた培地で育てる)で1年中栽培されていますが、秋になると天然に近い環境の原木栽培(木にきのこの菌を植えて育てる)のきのこが出回ります。

中でもナメコは10月から11月が旬。食感の良いおいしいナメコが食べられます。しかし、ナメコは鮮度が落ちるのも早いので、鮮度の良し悪しを見分ける必要があります。詳しい話を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

鮮度の良さは色と形で見る

ナメコはよく知られているように独特のぬめりがあるため、生なのか加熱されているのかの区別がつきにくいキノコです。

「“足つき”のナメコは生ですが、実は”真空パック入り”も、すべて生なのです。真空パック、“足つき”も透明の袋に入っているので、実際に現物を手に取ることができません。そこで、袋の上から鮮度を判断することになります。

まず、(1)全体の色が明るめできれいな栗色をしている、(2)ぬめりのツヤがある、(3)“かさ”や“じく”にハリがあり割れていない、という3つが鮮度を見分けるポイントです。全体が黒っぽくなったり、ぬめり部分が水っぽくなったりして、形が崩れてきているものは、鮮度が落ちている可能性があるので注意しましょう。

さらに、真空パック入りは、外からでもナメコの形がくっきり浮き出て見えるものが、より新鮮ですが、古くなってくると袋の中にガスが発生し、真空でなくなり、袋がふくらみがちなので、鮮度を見分ける際の目安にしてください。

足つきナメコの場合は、全体が生えている時のように“かさ”と“じく”がしっかりと立ち上がっているかがポイントです。鮮度が落ちてくると“じく”が弱り、ナメコ全体が倒れてしまいます」(吉田さん)

ナメコの保存は野菜室NG

ナメコは鮮度が落ちるのも早いのですが、どのように保存すればよいのでしょうか。

「他の多くのきのこと異なり、ナメコは保存に適した温度が低いのが特徴です。他のきのこは野菜室でも保存できますが、ナメコにとって野菜室は温度が高すぎるので、チルド室が最適です。

真空パック入りはそのままチルド室へ、“足つき”のものは洗うと鮮度が落ちるため、洗わずに同様にチルド室で保存しましょう。また、一度袋を開けたものは、なるべく空気に触れないようにして保存してください。ナメコは真空パックのもので未開封なら1週間ほどは保存できますが、開封して空気に触れてしまったら2〜3日で食べきるか、冷凍保存がおすすめです。ナメコは冷凍しても食味がほとんど変わりません」(吉田さん)

ナメコのぬめりはガラクタンやマンナンなどの多糖類がたんぱく質と結合したもので、食物繊維としての働きがあり、きのこ類トップクラスの含有量だそうです。食物繊維はおなかの調子を整えて便通をよくする効果があります。秋から冬へ気温が下がってくるとナメコの入った熱々の鍋や赤だし味噌汁がおいしくなります。おいしくいただいて、腸内環境を整えましょう。
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