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秋こそ、マットレス大掃除のチャンス

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2020/10/24 06:53 ウェザーニュース

秋におすすめの掃除のひとつに「マットレスの大掃除」があります。メンテナンスのポイントから長もちのコツ、冬に向けての注意点など、睡眠と寝具のプロに教わりました。

メンテナンスで睡眠環境をよくしよう!

人生の1/3を費やすともいわれる睡眠環境について、気をつけていますか? 睡眠の質が健康や仕事のパフォーマンスに影響されると言われていますが、見落としがちなのがマットレスのメンテナンスではないでしょうか。

「掛け布団などと違って、マットレスは1年中同じものを使います。ですから、定期的なメンテナンスが必要です」と、西川・日本睡眠科学研究所のスリープマスター・杉原桃菜さんはいいます。

ポイントとなるのは、“湿気”です。

「人は、冬でも1晩でコップ1杯分の汗をかくといわれています。知らない間に水分はシーツなどを通して、マットレスに届いてしまいます。マットレスの素材にもよりますが、底面に湿気が溜まったままにしていると、フレームとの間にカビが生えたりすることがあるのです」(杉原さん)

一度生えてしまったカビは、完全に除去することが難しくなります。カビを生えさせないことが大切なのです。

湿気は、ダニの繁殖にも大きく関わっています。

「ダニは低温でも繁殖できますが、乾燥には弱い性質があります。布団の中は人の体温と汗による湿気で、ダニの好みやすい環境になります。しっかり、乾燥させることが大切です」(杉原さん)

梅雨から夏にかけては、湿度が高めだったり、気温が高く汗をたくさんかくなど、ダニ・カビにとって好環境でした。爽やかな空気の秋こそ、マットレスをメンテナンスするチャンスです。

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(1)掃除機をかける
シーツ、ベッドパッドなどを外して、掃除機をかけます。目に見えなくてもホコリやダニ、ダニのフンなどが溜まっていることがあるので、丁寧に行いましょう。「ホコリやダニなどの溜まりやすい縫い目やキルト部分を集中的にかけると、効率良く掃除できます」(杉原さん)

(2)立てかけて、乾燥させる
マットレスを壁に立てかけて、風に当てます。お天気のよい日の、午前10時〜午後2時までがベストです。「マットレスは洗濯できないので、立てかけてしっかり湿気を除くのが重要です」(杉原さん)

(3)マットレスの向きを変える
マットレスの向きを変えて、頭と足もとを逆に設置します。「横になると体重の44%が腰の辺りにかかるとされています。ときどき負荷がかかる場所を変えることで、へたりにくくなり、より長く快適に使っていただけるようになります」(杉原さん)

日頃から気をつけたいこと

マットレスはサイズが大きく重さもあるので、お手入れには少し気合が必要ですが、なるべくこまめに行いたいものです。そのほか、毎日のなかで気をつけたいこともあるといいます。

「衛生面からもマットレスに直接に寝るのではなく、シーツやベットパットなどを重ねて使い、こまめに洗濯して下さい。また、朝起きてすぐにベットメイキングするのではなく、掛け布団などをしばらく剥いでおきましょう。寝ている間にこもった熱や湿気を逃がしたあとで、ベッドを整えます。ベッド下に何かを収納している場合、定期的に出して換気するとよいですね」(杉原さん)

定期的に寝室の空気を入れかえることも大切です。

「梅雨などは湿気を気にしますが、秋から冬にかけても屋外との温度差で結露したり、加湿器の使用などで、意外に部屋の湿度が高くなりやすいのです。定期的に換気して、ダニ・カビの繁殖を防ぐのが大切です」(杉原さん)
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