facebook line twitter mail

肺や喉、皮膚を養生する季節の秋は“白い食べ物”がオススメ!?

2020/10/12 09:17 ウェザーニュース

東洋医学では四季によって養生する器官があり、秋は肺や喉、皮膚をいたわる季節です。乾燥する時期を迎え、インフルエンザが流行し、今シーズンは新型コロナとの同時流行も懸念されます。具体的にどう養生したらよいのでしょうか。

喉や鼻の粘膜を強化する

「秋は夏の暑さで疲れた体を潤す時期です。また次第に乾燥が進むので、肌は潤いを補い、喉や鼻の粘膜を強化し、肺も湿潤な状態を保つ必要があります」というのは、源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸佳子先生(国際中医薬膳師)です。

「東洋医学では季節ごとに、どんな臓器を労わるべきか定められており、それに従えば気候に応じて体調を整えることができるようになっています。秋に対応する臓器は『肺』で、これは喉や鼻など呼吸器系全般を含みます。秋になると喉がイガイガしたり、喘息になりやすくなったりしますが、こうしたことからも秋の『肺』がいかに敏感か実感できるでしょう」(瀬戸先生)

秋は白い食べ物がオススメ

東洋医学では、体調を整えるために季節によってオススメの食べ物も定められており、呼吸器系が敏感になる秋は、白い食材がよいとされます。

「呼吸器系や皮膚は適度な潤いがあると機能が促進されますが、白い色の食材は、体を潤わせ、粘膜を強くするので、この時季の養生にピッタリなのです。

例えば、梨は体と肺を潤し口の渇きや肌の乾燥を解消し、余分な熱を取り去り喉の痛みをとる効果があります。また、疲労回復に役立つ山芋や長芋も同じく肺や身体を潤し、口の渇き、咳を抑える効能を持ちます。肌荒れに悩んでいる人には白ごまがオススメです。便秘を解消し、皮膚を潤す働きがあります」(瀬戸先生)

潤いをもたらす白い食材は他にもたくさんあると言います。

「レンコン、カブ、ナス、ユリ根、ギンナン、白キクラゲ、豆腐などもよいでしょう。特にレンコンは生で食べると体に潤いをもたらしますが、加熱して食べると内臓を養い疲れを取る効果も期待できます」(瀬戸先生)

白い食べ物には旬のものがたくさんあります。日常の食卓に一品、白いものを追加してみてはいかがでしょうか。