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大雨時の避難情報に関する実態調査 高齢者ほど避難所へ移動しない傾向に

減災調査2020(9月)

2020/09/01 11:50 ウェザーニュース

近年、記録的大雨や台風による被害が多く発生しており、今後も大きな災害の発生が懸念されています。また、災害発生の頻度が高くなると、避難を行う機会も増えると想定されます。
そこで、9月1日の防災の日を機に、避難の実態について調査を行いました。

調査方法:アプリ「ウェザーニュース」内でアンケートを実施
調査期間:2020年8月19日〜23日
有効回答数:7,925人

高齢になるにつれて 避難所へ移動しない傾向に

実際に調査した所、大雨で避難情報が発表された際に避難する人は全体として半々という結果になりました。ただ、年齢別で見ると、高齢になるほど、避難しないと回答する割合が高くなっていることがわかります。

避難しない理由 約7割は今いるところが安全だから

避難所へ移動しない理由に関して聞いた所、「避難所と比べて、住んでいる場所の方が安全だから」と回答する方が全体の7割を占めました。その他に、「ペットと一緒に避難所へ移動できない。ほっておけない」という回答も全体の約1割を占めました。また、今年の特徴としてはコロナ禍ということもあり、三密を避けたいという理由で避難しないという方もいました。

高齢者に絞って回答を見ると、「足が悪いから避難に時間がかかる」「持病があり、避難所で迷惑がかかる」という理由で避難しないという回答がありました。

避難所へ移動しやすい環境づくりが減災に繋がる

高齢者等の避難開始は避難勧告よりも早くに発令されますが、実際には避難しない人が多くいることがこの調査からわかりました。

今後、より避難しやすい環境を作るためにも、高齢者避難の際は周囲の方が声をかけたり、移動を手助けするといった、地域の仕組みづくり充実させることが今後の重要なテーマの一つと言えそうです。

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