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今が旬 おいしい枝豆の見分け方 サヤのくびれに注目

2020/07/27 14:45 ウェザーニュース

新鮮な枝豆が豊富に食べられる季節になりました。袋入り、枝付きなどいろいろな形で売られていますが、おいしい枝豆を選ぶには何に気をつけたらよいでしょうか。野菜ソムリエの吉田謹子さんに伺いました。

枝豆のおいしさは収穫後の経過時間で決まる

枝豆には大きく分けて一般的な「白毛豆(青豆)」と「茶豆」、「黒豆」の3種類があります。それぞれ特徴がありますが、いずれも収穫後すぐに時間単位で鮮度が落ちていくそうです。

「鮮度が落ちると甘味成分と旨味成分が減少します。常温では24時間で大きく減少するとも言われています。とはいっても、収穫後すぐに食べることは難しいので、できれば鮮度の落ち方がゆるやかな枝付きのものを選んでください。枝付きのものは、葉の色が生き生きとした緑色で、枝と枝の間隔が狭く豆が密集しているものがおいしい枝豆です」(吉田さん)

サヤを観察してわかる豆のおいしさ

その他にもポイントはあるでしょうか。

「枝豆は成長するにしたがって、特有の風味や旨味成分が減少し、薄皮が厚くなって食感が悪くなります。つまり、枝豆は若いものを選ぶことがポイントになります。若い豆にはサヤにしっかりくびれがあります。中の豆が大きくて豆と豆の間にくびれがなく、ずんどうのような形の豆は成長しすぎなので避けましょう。

その上で、緑色が鮮やかで産毛が多いものは鮮度が良い証拠です」(吉田さん)

包装袋、販売コーナーも重要

枝付きが手に入らない場合、販売されている状態にポイントがあるそうです。

「枝豆の鮮度をできるだけ保つために、最近では鮮度保持材を使った袋に入ったものもあるので、できれば鮮度保持袋入りのものを選んでください。また、枝豆は低温であれば甘味や旨味成分が落ちにくいので、常温で山積みになっているものより、保冷コーナーに並んでいるものの方がよいでしょう」(吉田さん)

枝豆には、タンパク質、ビタミンB1、カリウム、食物繊維、鉄分などが含まれる栄養豊富な野菜です。中でもタンパク質に含まれる必須アミノ酸の一種、メチオニンはビタミンB1、ビタミンCと共にアルコールの分解を促し、肝機能の働きを助ける働きがあるので、飲み過ぎや二日酔いを抑える効果があるそうです。ビールと枝豆の組み合わせはおいしいだけでなく、とても合理的ということになります。

また、シジミに多く含まれていることでも有名なオルニチンは、美肌に効果的な成長ホルモンの分泌を促進しますが、実は枝豆にも豊富に含まれています。特に山形県庄内産のブランド枝豆「だだちゃ豆」にはシジミの数倍のオルニチンが含まれているそうです。

枝付きの枝豆が手に入るのはわずかの間です。おいしい枝豆を見分けて季節の恵みを堪能しましょう。
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