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種類が豊富なナス それぞれに適した調理法とは!?

2020/07/03 11:03 ウェザーニュース

これから最盛期を迎えるナス。スーパーで売られているものをよく見ると、巾着(きんちゃく)のようなもの、長いもの、大きくてまん丸なものなど形はさまざまなことに気づきます。ふだん店頭で見られるナスの種類ごとの特徴やそれぞれに向く調理法を料理研究家の加藤なぎささんに伺いました。

長ナス、大長ナス


長さ20~25cmが長ナス、40~45cmもあるのが大長ナス。皮は少し硬いが肉質は柔らかく、焼きもの炒め物、煮物など用途は幅広いのが特徴です。一方、皮の固さから漬物には向きません。

中長ナス


スーパーで最もよく見かけるポピュラーなタイプがこの中長ナス。別名「長卵形(ちょうらんけい)ナス」といい、まさに卵を少し長くしたような形で、皮も実もほどよく柔らかく、実の歯切れの良さが特徴です。炒め物、揚げ物、焼き物、煮物、漬物と何にでも合います。

丸ナス


東北から北陸、関西で多く栽培され、名前の通り、まん丸いボール状のナス。京都府の「賀茂(かも)なす」、新潟県の「巾着なす」などがあり、肉質がしまっているので、田楽(でんがく)や煮ものに向きます。

小丸ナス


丸ナスより小型で重さ10~20gのナス。辛子漬けとして有名で、皮も肉質も柔らかく漬け物向きです。軽く塩漬けや糠漬けにするとみずみずしい上にパリッとした食感が楽しめます。

米ナス


原産はヨーロッパ、アメリカの大型の丸いナス。へたが緑色なのが特徴的で、肉質が固く食べ応えがあるので加熱調理向き。田楽やバターソテーなどに。

水ナス


大阪の泉州産が有名で関西では夏の風物詩。最大の特徴は水分が多く、生食が可能。また、浅漬けも絶品。

このほか、白、緑など色の変わったナスもあります。

ナスはほとんど水分で栄養素は多くありませんが、ナス特有の黒紫色の皮にはナスニンと呼ばれるポリフェノールの一種が含まれています。これには抗酸化力があり、活性酸素を抑え、コレステロールの吸収を抑える作用もあると言われています。

ナスは色つやがよく、ずっしりと重いものがおいしいそうです。それぞれの個性に合わせた調理法で夏のナスをおいしくいただきましょう。
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