雑菌を混入させない、増やさないポイント
気温が上がると、なぜ食中毒が増えるのでしょうか。広島市衛生研究所が、腸炎ビブリオを使って実験をしました。腸炎ビブリオは代表的な食中毒菌で、増殖が速く、8〜10分ごとに二分裂して増殖します。
実験では、この腸炎ビブリオを20個ずつ、温度を変えて培養しました。6時間後、25℃では1万個に増えましたが、35℃に温度を上げると100万個に増殖しました。腸炎ビブリオは体内に10万〜100万個入らないと食中毒を起こさないとされるので、気温が低いときは大丈夫だったお弁当も、気温が上がると食中毒を起こす恐れがあるのです。
「お弁当がいたむのは、雑菌が増えてしまうことが原因です。熱と水分は菌を繁殖させる条件になります。これを防ぐには、次の5つのことを心がけてください」(柴田さん)
実験では、この腸炎ビブリオを20個ずつ、温度を変えて培養しました。6時間後、25℃では1万個に増えましたが、35℃に温度を上げると100万個に増殖しました。腸炎ビブリオは体内に10万〜100万個入らないと食中毒を起こさないとされるので、気温が低いときは大丈夫だったお弁当も、気温が上がると食中毒を起こす恐れがあるのです。
「お弁当がいたむのは、雑菌が増えてしまうことが原因です。熱と水分は菌を繁殖させる条件になります。これを防ぐには、次の5つのことを心がけてください」(柴田さん)
(1)お弁当箱は清潔に
食材を入れるお弁当箱を清潔に保ちましょう。四隅やふたのパッキン部分などは菌が残りやすいので、除菌効果のあるスプレーや洗剤を利用してきれいに洗い、完全に乾かしておくようにします。
(2)十分に加熱し、冷ます
おかずを調理する際は十分に加熱し、熱が取れるまで冷ましてからお弁当箱に入れるようにしましょう。また、凍ったまま入れることのできるお弁当用の冷凍食品もあるので、上手に利用するのがオススメです。
(3)水分は残さない
調理後の食品は、しっかりと水分を切ってから入れましょう。煮物は煮汁をきり、水分が出やすいレタスやサラダ菜などはできるだけ避けるのが無難です。
(4)抗菌と保冷のためにもう一工夫
お弁当箱のふたをする前に、抗菌シートを入れておけばさらに安心です。また朝作ってからお昼までの間、常温でおかれることが少なくないので、暑い夏には保冷剤が有効。ふたの上にのせておけば、お弁当を冷たく保つことができます。
(5)味付けは少し濃く
塩や酢などには殺菌効果があるので、いつもよりやや濃いめの味付けにすることで雑菌の繁殖予防につながります。梅干しやショウガなどにも菌をおさえる働きがあるので、一緒につめるとよいでしょう。
お弁当は半日の疲れを癒し、午後の活力のみなもととなります。夏のお弁当作りは5つのポイントを守って、ランチタイムを楽しんでください。
>>今いるところの1時間ごとの気温
お弁当は半日の疲れを癒し、午後の活力のみなもととなります。夏のお弁当作りは5つのポイントを守って、ランチタイムを楽しんでください。
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