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カメムシがすでに大量発生、洗濯物や家への侵入被害を防ぐには

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2020/06/17 05:10 ウェザーニュース

例年は秋に飛び回るカメムシが、今年はすでに各地で大量発生しています。干している洗濯物や寝具に悪臭やシミを残す、家に侵入して悪臭を放つなどの被害が寄せられています。どうしたら被害を防ぐことができるのでしょうか。

5月からカメムシの問い合わせが増加

「カメムシの問い合わせは例年秋に増加して10月にピークを迎えるのですが、今年は5月から増加して、6月については6月10日までに例年の6月ひと月分の問合せがきております」と言うのはアース製薬「お客様相談室」の川人展子次長です。

例年なら、晩秋の気温が高い昼間に飛び回る越冬飛翔を行い、陽の当たる暖かい外壁を徘徊し、気温が下がると樹木や壁面の隙間に潜り込んで越冬します。しかし、今年は兵庫県などでカメムシが大量発生し、梨や桃、かんきつ類などの果実に被害を与えています。この時期になぜ大量発生したのでしょうか。

「大量発生するカメムシにはいくつかの種がありますが、ツヤアオカメムシの場合、幼虫の餌はスギやヒノキの実です。この実が多いことが大量発生につながったと考えられますが、例年より早い大量発生は気候などさまざまな要因が絡んでいると思われます」とアース製薬研究部生物研究課の有吉立課長です。

カメムシの臭いは強烈

カメムシは農産物に被害を与えるだけでなく、洗濯物に付着して臭いやシミを残したり、家屋内に侵入して悪臭を放ったりします。

「カメムシは白い色を好むので白っぽい洗濯物につきやすいのでシミが目立ちます。洗濯物や寝具に紛れ込んでいるのに気づかず接触すると、カメムシの分泌物が皮膚に直接接触して軽い皮膚炎や色素沈着することがあります」(有吉課長)

カメムシは悪臭を放つことから「クサムシ」とか「ヘコキムシ」などとも呼ばれ、英語名は「stink bug」(臭い虫)です。どれほど強烈な臭いなのか、「臭いの成分に毒性のあるアルデヒドが含まれているので、臭いを放ったカメムシ瓶に閉じ込めると自分の臭いで死んでしまうほどです」(有吉課長)

家への侵入を防ぐには

カメムシの体は平べったいので、2〜3mmの隙間があれば家に侵入してきます。

「サッシ窓などの隙間を塞ぎ、アミ戸にはピレスロイド系の忌避剤をスプレーすればカメムシは近づきません」(アース製薬ブランドマーケティング部・渡辺優一シニアブランドマネージャー)

干している洗濯物や寝具にカメムシが付着したらどうすればいいのでしょうか。

「洗濯物などにカメムシが付いたら、殺虫成分を使用していない瞬間冷却効果のある専用駆除スプレーを使ってください。超即効性があるので、カメムシが嫌な臭いを出す前に駆除することができます」(渡辺シニアブランドマネージャー)

慌ててカメムシを追い払おうとすると分泌物で洗濯物を台なしにすることがあるので気をつけてください。
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