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梅雨どきに多い「天気痛」、こうして対策を

2020/06/15 12:45 ウェザーニュース

梅雨どきはいつも体調を崩す、頭痛や関節痛、めまい、体がだるい、耳鳴りがする等々の症状を訴える人が少なくありません。その多くは「天気痛」とか「気象病」と呼ばれていますが、対策をとれば症状が軽減するかもしれません。

気圧だけでなく、湿度や気温差も影響

「環境の変化に影響を受けない人もいれば、デリケートで気圧や気温の変化に敏感な人もいます。梅雨どきは、デリケートな人にとって、とてもつらい時期になります」と言うのは、ウェザーニューズ気象病顧問アドバイザー・愛知医科大学客員教授・中部大学教授で医師の佐藤純先生です。

梅雨どきは雨がシトシト降るというイメージですが、実際は梅雨の晴れ間もあるし、雷雲が接近すれば気温も湿度も急変します。そうした環境の変化に敏感な人は体調を崩すというのです。

「天気痛予報」で事前に対策する

梅雨どきに注目していただきたいのが梅雨前線の位置です。前線付近は雨が降るだけでなく、前線が通過すれば気温も気圧も変化します。天気痛に敏感な人は、前線が近くにあれば、黄色信号です。

「前線が近づいてきたら、『天気痛予報』をチェックしてみてください。天気痛が発症するリスクを6日先まで“警戒”“注意”“やや注意”“安心”という4ランクで表示しています。3日前からは3時間ごとの天気痛予報と天気、気圧の変化も確認できます」(佐藤先生)
>>都道府県別の天気痛予報

予防的な治療で症状を軽減

『天気痛予報』で“警戒”や“注意”という予報が出たときに、市販の酔い止め薬、漢方薬の五苓散(ごれいさん)、天気痛用の耳栓を使うと症状の悪化がおさえられることがあるので試してはいかがでしょうか。

ただ、医療機関にかかって薬を処方されている方は飲み合わせなどの問題もありますので、必ず主治医の先生にご相談してください。また、病院でみてもらっていない人は薬局で相談して購入してください」(佐藤先生)

気圧の変化で体調を崩す天気痛に悩む人は1000万人いるとされます。梅雨のように気圧や気温、湿度などの変化しやすい時期は、「天気痛予報」を活用して事前の対策で天気痛を予防してください。